6.《ネタバレ》 ミステリーとしてもドラマとしても惹きこまれるストーリーでした。ストーリーや演出重視で映画を楽しむ方には、この作品はオススメできる傑作の1本だと思われます。
イラリオ(マット・デイモン)にしろモンフリーズ(ルー・ダイアモンド・フィリップス)にしろ、何かを知っている、もしくは隠しているという雰囲気をかもし出すのが素晴らしく上手いんです。人が誰しも持っている「真実を知りたい」「人の秘密を覗き見たい」という一種の探究心がくすぐられるのです。
ミステリーとしての完成度もさることながら、デンゼル・ワシントン演じるナット・サーリング大佐が、心の葛藤や苦しみを見せるドラマパートも、これまた素晴らしい出来です。特に家族とのからみはマジで泣けちゃいます。個人的には、奥さんに電話して、家族の様子を聞きながら涙を流すナットの姿が最高に泣けます。
そしてなんと言っても、少しずつ真実に近付くにつれて浮かび上がるウォールデン大尉という人物、そしてM16の銃声の謎。もちろんあらかた予想はついちゃうわけですが、その答え合わせとも言うべきラストの回想シーンは、わかっていても胸がつまります。
難解になりそうなストーリーを極めてわかりやすいものにまとめてくれているのもグッジョブです。これは本当に良い映画ですよー。