19.これは面白い、面白すぎの一本。ですがそれもそのはず、原案がラリー・コーエン。このヒト、こういう面白い事を思いつくんだから、悪魔の赤ちゃんなんか3本も撮ってないで、こういうのこそ、自分で監督すればいいのに。と思うのですが、多分、このヒトには監督も脚本も任せない方がいい、ってことなんでしょう。自分で撮ったらおそらく、怪作の部類に入ってしまう・・・。 平和な家庭に、いきなり悪党どもが闖入し、家にいた母親が誘拐されてしまう。監禁された部屋には壊された電話機。この母親、理科教師ということで(こういう風にいちいち設定を活かそうとするのが楽しくもまたイヤらしいところですが)、電話機を何とか復旧しようと試行錯誤、その結果、どこかの誰かさんの電話に回線を繋ぐことに成功するのですが、その繋がった先というのがよりにもよって、とんでもなく軽薄な若造のケータイ電話。 すでにこの設定で映画を作ろうという事に無理があり、とりあえず面倒くさがりながらも警察に駆け込んで一件落着、というところなのですが案の定、うまい具合に都合よく、というかうまい具合に都合悪く、警察署で揉め事が発生したり、不自然に電波が弱くなったり、「逆・ご都合主義」でグイグイ物語が進んでいきます。なにせ、ケータイの持ち主が軽薄なテキトー男、こういう人には物語にブレーキをかけることなど、不可能です。無理があっても、こういう人が率先して物語を転がしていき、スピード感を高めていきます。 そりゃ、もう少し脚本の穴を繕うことだってできなくは無いんでしょうが、重要なのは、この勢い。クリス・エヴァンス演じる軽薄兄さんの暴走に、脚本家も監督も、そして我々も、覚悟をもってついていくしかありません。欲も無ければ私怨もない、ただただ、巻き込まれた運の悪さに、こんな人を巻き込んでしまった運の悪さ。ひたすら、映画は突っ走っていきます。 そこにブレーキが掛けられるのはただ一人、警察官のウィリアム・H・メイシー。いや、こんな頼りない人に、この暴走映画を止めるなんて、無理でしょう。その彼が、この物語にどう関わるか、どう食い込むか。 あのイヤミこの上ない弁護士。このイヤミっぷりは実にお見事ですが、そのイヤミを以てしてもブレーキをかけるどころか、物語はさらにさらに加速して。 終盤まで危機また危機の連続、サービスし過ぎで、かえってここだけフツーの映画っぽくなっちゃった面もありますが、そこまで言うのは贅沢かな。いや、面白かったです。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 9点(2024-05-06 15:03:06) |
18.《ネタバレ》 非常にテンポがよく面白かった。ダメダメ男が意外にも奮闘していく姿は観ていて清々しい。携帯電話を使った色々なアイディアがよく生かされているのがとても良かった。奪った充電器にちゃんと金を払っていたのはウケました。あんなに思い切りのイイ奴なら普通なら振られないだろうなぁ。 【とむ】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-08-24 20:31:11) |
17.《ネタバレ》 テレビ東京で放送されてたので何年かぶりに再見。 いや、ほんと~にこの映画が面白いって事を再確認しました。 という事でレビューを書き直します。 この映画の魅力は緻密でよく練り込まれたスピーディな脚本とそれを生かす細やかな演出にあります。 たとえば、ジェシカの家を訪ねて撃ち合いになったあとのボブムーニー巡査部長、撃ち合いの途中で金魚鉢を囮に使うわけですが、その後の救急車のシーンでブランデーグラスに入った金魚を片手に持ってます。 撃ち合いで使ったささいな小道具をしっかりとユーモアの小ネタとして拾いつつ、この巡査部長が優しくて頼りになる人なのを表現してるわけですね。 これはほんの一例ですが、このような細かい配慮が映画全体に行き届いているおかげでこの映画がB級の枠を超えた傑作になってるんだと思います。 並のB級映画のようなとりあえず撮って編集しとけ、的な要素はこの映画にはありません。 94分の短い映画ですが、製作サイドの細やかな配慮を下敷きにしながらストーリーが突っ走っていくため、観客は途中で飽きる事なく最後までノンストップで楽しめるわけです。 それにしても、ほんとこれだけちゃんと練り込まれたシナリオの娯楽映画って、他にそうそうないと思うんですよね。すんばらしいです。 あと、今この映画を見直すとなかなかの豪華キャストでびっくりします。 主役のチャラい兄ちゃん(しかしやるときはやる頼れる男)役は今やキャプテンアメリカだし、他の顔ぶれを見ても主役級が結構います。ちょい役でも後でそれなりの映画でそれなりの役をやってる人がちらほらいるし。 B級だとなめてかかると意外なほどの豪華キャストにびっくりするはずです。 そして、前回のレビューでも書いたビーチのシーンのビキニの尻のえろさ。 日本人には残念ながらほとんどいない白人女性特有のプリプリした尻の魅力はやはり素晴らしいものがありました。 映画の本筋とはほとんど関係ありませんが、ビバ!! 【あばれて万歳】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-04-29 08:47:20) (良:1票)(笑:1票) |
16.《ネタバレ》 久しぶりに時間を気にしない娯楽作品を観た。最近では「フォーンブース」以来と思ってたら、同じ原作者で、しかも大好きな刑事コロンボで鍛えられた人なんですね。この人、今までの作品できるだけ観たいと思ってます。これが娯楽映画というものさ!キムベイシンガーさんって美しいのに色んな役をしますね。素晴らしい! 【トント】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-02-14 23:20:55) (良:2票) |
15.なんかやたら投稿数が増えているので便乗してみました。本当に携帯電話というアイテムを最大限活かしきった映画ですね。ジェシカ、ライアン、ムーニーの3者からの視点で進む展開が絶妙で素晴らしい。あのギリギリ感がたまらない。94分と時間も程よい長さでテンポも良い。こんなありがちな話なのに楽しんでる自分に驚きました。大人も子供も映画ファンでも映画ファンじゃなくても楽しめる良い映画だと思います。考えなきゃ楽しめない映画もありますが考えるとつまらなくなる映画もあります。この映画は後者です。余計な事は考えなくて良い。 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-09-08 22:59:02) (良:1票) |
14.こりゃあ面白かった。 スピード感‥そしてこのスピード感!! 【彬彬】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-01-25 17:40:32) |
13.《ネタバレ》 個人的にはムーニーさんがツボでした。最初の方は普通の優しいおじさん的な雰囲気から、一転悪役相手に活躍するヒーローに。「悪徳警官が大嫌い」というセリフがまさにぴったり。 【θ】さん [DVD(吹替)] 9点(2006-12-18 22:56:38) |
12.《ネタバレ》 これは、面白い!期待せずに見たせいなのかもしれないが、あっという間に引き込まれる。何で生物の先生なのかなあ、と思ってたら、あんな所で使うなんて!!!というような事がいろんな所に散りばめられている。いやだって私「絶対、ひと間違いだって!!」と思ってましたもの。人間違いだとしてもストーリーとしては展開できますよね。それから「どんな悪者だろう?」と思っていたら意外な職業だったり。キム・ベイシンガーが誘拐された所でおおよそストーリーが読めてたらすごいです!ちなみにジョニー・デップの「シークレット・ウィンドウ」は「shoother」が出て来た時点でほとんどストーリーが読めてしまった。映画の出来としてはこちらの方が上になるのではないだろうか!? 【蝉丸】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2006-11-06 22:49:24) |
11.《ネタバレ》 ドキドキ・ハラハラ・わくわくの快作。無駄のない展開、息もつかせぬ緊張感、小気味良い伏線や小道具が「映画の面白さ」に集約されていく感じ。主人公を、いかにもマッチョな正義感ではなく、チャラけた軟派系の若者にしたのも正解だったと思う。最初ジェシカの言葉に対して半信半疑で迷惑そうにしていた彼の行動はどんどん大胆になっていき、「日常」から「非日常」へと移行していく。その過程が実にキモチ良い。それと忘れちゃならないクシャおじさん、じゃなかったムーニー巡査部長(ウィリアム・H・メイシーって今まで何度か観てる筈なんだけど全然印象に残ってなかった。でもこの作品で名前と顔、しっかり覚えたぞ!)。妻の尻に敷かれ、恐らくは平々凡々と職務をこなしていたであろう彼が一人、事件に気づき、マッチョな悪徳警官をなぎ倒していくのが素敵でした。あーそれに時折挟まれるギャグ(“金魚”のくだりとか)のセンスの良さも印象的だった。これは楽しい映画です。 【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-10-26 18:52:57) (良:2票) |
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10.《ネタバレ》 こういうのを娯楽作品と言うんだと思います!導入部の解りやすさ、テンポの軽やかさ、長くない上映時間、キャラクターの明快さ、小道具の粋な使い方、そして何よりもシーンごとに抱かせる、次シーンへの期待度。イヤー!いい映画ですよ。 突然かかってくる携帯電話。それが巻き起こす数々の事件、裏に潜む凶悪な人たち、これに一つ一つ立ち向かって解決していく名も知らぬ単なる遊び人。思いもつかない展開にアッ!!と驚かせてくれるところは、映画ファンなら見といて損はないですよ。 たまに、話題にもあまりのぼらないこういった作品に出会うと、ヤッター!!(^o^)丿て言う感じですね。 ラストに初めて会う二人 ジェシカが言います「ほんとうにありがとう!私に何かできることがあれば言って。」ライアンが答えます。「あるよ、もう二度と俺の携帯に電話してこないで!!」 【としべい】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-02-13 12:57:34) |
9.大満足!!すばらしい!!いやーやられた!!ぐんぐん引き込む!これぞサスペンスの王道!たった90分でこんなことやらかしてくれちゃって!となりの車の音楽かけてるおばちゃんとかマジでぶっ飛ばしたかった!●冒頭の電話を叩き割るシーンはその前にきちんと電話に観客の目が行くような構図になっている。このようにきちんとプロの仕事をしているところがこの作品の完成度を高めている。 【承太郎】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-01-22 01:22:14) (良:1票) |
8.超好みの映画でした。題名通り最後まで携帯電話をうまく取り扱ったところがとっても花マルでした。 【バイオレット】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-01-01 03:03:06) |
7.携帯電話というアイテムをフルに活用し90分間ハラハラドキドキさせる事に終始したB級アクション。さえないナンパ野郎(コイツがまたいい奴なんだな)にかかってきた電話の主は誘拐されていて、それを助けなくちゃいけない!さぁ大変。正直これぐらいの温さの映画が一番楽しいのかも。これはかなりの誉め言葉なのであしからず。 【カイル・枕クラン】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-09-19 13:31:47) |
6.ええな~。イラチには嬉しすぎっ! いきなり始まってくれるわ、全然休ませてくれへんわ、余計な読みが要らんわりには主役青年以外がみんな怪しい顔(子どもまで 笑)やし、オチわかってるわい、と思わせておいて、おもろいセリフでもうひと落とし・・・もうたまらんー。2時間かからないはずよね。 今までいかにダラけたもん観てたかと目が覚めます。 あの赤いTシャツ、思わず洗濯板と固形石鹸で洗い倒したくなります。(変?) Soze.お嬢様がおっしゃる通り、キムの手はごつかった(キムと私の唯一の共通点がこれとは。オヨヨ)。チェ・ジウ姫に手の画だけ貸してもらったら良かったかな?(←姫はゼニになる仕事は受けるとか。有り得ん? ハイ) 【かーすけ】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-09-18 20:03:02) |
5.「24」の映画プロジェクトが進行しているそうですが、どうやらこちらの作品が先鞭をつけてしまったようです。「24のオマージュ」と斬り捨ててしまえばそれまでの作品かもしれませんが、私にとっては大満足の一本でした。 【K】さん [DVD(吹替)] 9点(2005-09-16 22:51:32) |
4.たまに映画見終わってスタッフロールが流れる時、自然と「スゲェ」っと言ってしまう映画に出会う。セルラーもそんな映画だった。 唐突に話の本題に入る流れも、脚本の自信を感じさせるし、10分に一度はハラハラさせられる。ダイハード3のような車に乗ってアッチ行け、コッチ行けってのが好きなんで、個人的にかなりヒット!かつあまり有名ではないので、9点から10点に変更!DVD買おう! 【六爺】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-09-03 12:52:01) |
3.《ネタバレ》 最初から最後までとてもドキドキハラハラさせられた映画で大満足でした。見ず知らずの相手をいつ切れてしまうかも分からない電話のやり取りだけで助けてしまうという危機迫る展開や登場人物のキャラもユニークで笑いもあり、見る人すべてを画面にひきつけてしまう魅力を持っていました。最初は電話を警察官に渡して終わるはずだった主人公でしたが、次第に自分がどうにかしてあげないといけないという気持ちに追い込まれる姿は他人事には思えないくらいでした。自分自身が次第に車を盗んだり拳銃で人を脅したりしてる異常さに気づきながらも、それでも見ず知らずの人の命を守るために自己を犠牲にする主人公役のクリス・エバンスの演技も良かったと思います。前半ではちょっといい加減なナンパな男でしたが、映画の終盤では携帯を武器に銃を持つ犯人と戦ってましたからね(笑)個人的には事件の真相に徐々に迫る警察官役でERのモーゲンスタン元部長が出ていたのが嬉しかったですね。ERファンの私としては彼のアクションシーンや海藻パック姿は衝撃的でした(笑)この映画を見て、誰かを守るためには何かを犠牲にしないといけないといけいないと思いました。主人公はもちろんのことキム演じる女性も自らの命を懸けてまで家族を守ろうとしてしまいましたからね。見張りの男を出血させたときの彼女が男に謝ったシーンはなんとなく悪い人だから謝らなくてもいいとは思いましたが、彼女にすれば生物を教えていて生命の素晴らしさを教えている身なので、たとえ監禁場所から脱出するためであっても自分自身を許すことが出来ない行為だったんでしょうね。あと携帯電話の便利さと恐さの両面を描いているところも面白かったです。確かに携帯電話はどこでもだれとでも話せるので便利ですが、当然自分の知らない相手から電話がかかってくるという危険性もあるので、今回のことは単に映画だけの話ではないような気がしました。まあ現実にはあそこまで上手いこと解決はしないと思いますけどね(汗)主人公がラストにキム演じる女性に言う台詞がとてもユニークでそこで終わったので、ホントこの映画を公開終了間近(関西では3月11日まで)ながら見てよかったと思いました。劇場でご覧にならなかった方はぜひDVDが出ましたらご覧になってください。その際はくれぐれも携帯電話の電源はお切りになってくださいね(笑) 【はがっち】さん 9点(2005-03-12 12:30:46) |
2.シナリオの完成度の高さと、正当派アクション映画としての見せ方の上手さに脱帽。ネタ依存型の一発芸的なシナリオが流行りすぎてしまった昨今、たたみかけるように「次」を見せて行く展開はシナリオ作法のセオリーの手本ともなり得る。映画のシナリオってこういう風に書くものですよ、って今さら言われてしまう土壌もどうかと思うが。ハリウッドのカー・スタントの手法を知り尽くしたデビッド・R・エリスも本領を発揮。のっけからアップテンポな展開に観客を一気に引きずり込み、一度もトーンダウンせずにラストまで引っ張り抜いた力技にはあっぱれと言うより他はない。惜しむらくは50歳を超えたキム・ベイシンガーのくしゃくしゃの表情がもはやスクリーンでのアップには耐えられなかったこと。狙いなのかも知れないが音楽がやけにうるさくて選曲がダサかったこと。せめて40歳前後の女優が演じて選曲がカッコよかったら満点あげても全然惜しくない出来だっただけに無念でならない。よって痛恨の1点減点。でもウィリアム・H・メイシーのファンは必見。これを見逃したら、メイシーファンは一生後悔すると思う。トイレタイムは無いのでご注意下さい。 【anemone】さん 9点(2005-03-06 16:26:56) (良:2票) |
1.かなり面白かったですよ。中だるみってものを全く感じさせず、しょっぱなから 最後まで物語が急展開で進んでいくのがいいです。ずっとドキドキハラハラしながら 見られるような工夫がなされているのが秀逸だと思いました。 しかしあのノキアの携帯、動画機能が凄すぎ。 【あおむし】さん 9点(2005-01-30 11:35:42) |