1.《ネタバレ》 これはヤバイ、というか良く出来てる。金に困った普通の男に「ゲーム」をさせます。徐々に上がる難易度に増す過激さ。そしてなぜか男の過去のトラウマに触れ、思い出させる「ゲーム」が出てきます。ラストステージが確執のあった父との再会とその過去への清算の場になった。仮にも父である憎かったその男を殺せなかった、人間の持つ「良心」をいかにも王道で筋書き通りに描いておいて、360度引っくり返してきた。あぁ、そうか、これは「ゲーム」なんだ。「視聴者」にとって「ゲーム」をしてる男の心の内、葛藤なんてどうでもいいんだ。知った事じゃないもんな。男の過去の思い出はいわば観客への「トラップ」。男の良心を金の為に(だと思う)いとも簡単に突き刺した父。それを見て大いに盛り上がる視聴者。そういう映画。僕だって何を期待してこの映画を見たか?「ゲーム」の内容でしょ。次何をさせるんだろう?それしか目的ないじゃない?「アレ」を食べちゃうシーンだって、不快で見てられないのにどこかに「怖いもの見たさ」みたいな、ヤバさを見たい気持ちがそうさせる。この映画を見た観客もこの映画のネット越しに見ていた「視聴者」と同じだって事でしょう。この映画にはそんな人間のモラルに対する皮肉と警鐘をテーマにし、ホントに「良くやった!」と言える映像演出も中々冴えてて、最近のハリウッド作品よりも見応えありました。 最後に、プチット役の人は途中から「スピード」のキアヌに見えて仕方なかった。ソックリ!ですよ。(笑)