56.《ネタバレ》 SF、西部劇、時代劇・・・あらゆる映画への愛に溢れた記念すべき第1作。完成度では「帝国の逆襲」や「ジェダイの復讐(帰還)」を挙げる人もいると思う。俺は第三部の畳み掛けが一番好きだ。
が、やはりこの作品無くして「スター・ウォーズ」は語れないだろう。
俺にとっての幸運はBSの再放送で「スターウォーズ」の旧三部作を小学生の頃に見れたという事。ガキだった俺は純粋に全シリーズ楽しんで見れた。本当に良かったと思う。
新3部作もリアルタイム。
だが大人になると色々なものに衝突する。捉え方も360度違うものになっちまった。それでも面白いものは面白いし、感動するもんだよ。
シンプルを極めた、王道を王道で踏破する娯楽映画の代表だね。
いきなり戦闘場面から始まる古典的かつ最上のファーストシーン、
「メトロポリス」を彷彿させる洗練された美術、
見た目は下手物、動けば実に活き活きとしているアニマトロニクスの実在感。
魅力的な登場人物も面白い。
純粋な少年のルーク。血が繋がらなくとも家族の愛情を知っている優しさに溢れた青年。「捜索者」のイーサンのように憎しみと葛藤しながら成長していく姿が力強い。
悪党と義侠心を貫くハン・ソロのカッコ良さ、
男勝りなレイア姫の気高さ、
長き修羅場をくぐり抜けた者としてのケジメを払おうと戦うオビ=ワン、
人間のように感情豊かなC-3POとR2-D2、
宿敵ダース・ベイダーのベールに包まれた底知れぬ魅力などなど。
心の強さを反映する武器「ライト・セーバー」での打ち合いは手に汗握る。光が触れた瞬間から勝負が決まるようなジリジリとした攻防がいいね。
ウィリアム・A・ウェルマンの「つばさ」等あらゆる航空映画を思い出す宇宙空間での戦闘。
迫力は元の航空映画たちには及ばないが、それでも音楽やセリフの応酬、銃撃でどんどん盛り上がる戦いはやっぱり興奮する。これぞゴリ=オシ。
ラストの決戦の破壊力、主人公たちの戦いの終結を称えるエンディングも良かった。
色々粗はあるけど、粗探しも映画の楽しみ方の一つ。むしろそれすら“娯楽”として楽しませてくれるのだからっ!