6.《ネタバレ》 『おいおい、何やっってんだよ~』みたいな緩いノリから始まり、それが大惨事へと発展していく。こーゆーノリのパニックかなり好きです。場所や状況は違えど、『海猿2』を思い出しました。
開始15分であれよあれよという間に列車は暴走を始めてしまう。凄いスピード感。
事故の報告が操車場長→部長→社長へと、どんどん上に上がっていく。最初電話に出もしなかった部長から、逆に電話がかかってくる。事態が凄いスピードで大きく悪い方向へと動き出していることを示唆する演出が本当にベタで、でも本当に巧い。小さい亀裂からダムが決壊していく様子をまざまざと見せつけらているかのよう。
関係者各位があらゆる手を使って暴走車を止めようとするが、ことごとく失敗。そんな中、誰も見向きもしていなかった2人の男が動き出す。1人は72日前に90日後の強制退社を命じられたベテラン機関士。もう一人はコネ入社のいまどきふてくされ新米車掌。この二人がまさかのミラクルを起こしていくという、パニック映画ならではのカタルシスを感じさせてくれます。
テレビが結構良い仕事をしています。テレビは私たちに情報を伝える係。そして娘や妻に情報を伝える係。みんなの『目』として『レンズ』としてその役割を全うします。必死に大勢の命を救うため命をかける父と旦那の姿を見て心を動かされない人はいません。ここでもある種のカタルシスを感じられるのです。
その一方で、こんなヒーローまがいのことをしてくれない妻と娘ってどーよ?それってほんまもんの愛ですか?ただのつり橋効果ちゃいますの?なんてことを思わないわけでもないですが、そんな細かいことは言いっこなしでしょうかね。大曲がりを持ちこたえるシーンに素直に感動しちゃう、それで十分。最近見た映画のなかではピカイチ。文句なしに面白い映画です。