1.《ネタバレ》 デンマークのベンヤミン・クリステンセンによる驚異的な作品。
今見れば恐怖はまったく無いだろう。終始ゆったりした展開で退屈に感じるかも知れない。ただその映像の凄さに酔えるか酔えないかだけだ。
冒頭からしばらく流れ続ける不気味な悪魔のイラストや解説。悪魔に対する歴史的考察は中々勉強になる。
そこからオムニバス形式で悪魔に取り憑かれた人間たちの狂乱の連続。
悪魔に誘われ犯されていく女性たち、サバトの醜悪な宴、気の触れた修道女たちの醜態・・・異様な光景の数々。
その異様さは何処かユーモアさえあるのではないだろうか。
特殊メイクによって作られた悪魔の造形も凄い。
魔女狩りや異端裁判といった中世の呪われた歴史も絡んでくる。
傑作だ。