26.《ネタバレ》 ジェシカ・タンディ目当ての鑑賞。ロンメル夫人役での気品、気骨ある姿が39年後80歳での本作でも見受けられ、オスカー受賞が眩し過ぎます。戦後ディープサウスを舞台に職質警官「ユダヤ婆さんと黒人爺さんって(嘲笑)いい取り合わせだな」が示す生き辛かったであろう世の中で片や遮二無二片やしなやかに生きて来た二人が主従関係を超えた間柄になってゆく物語。しみじみさせられている時に不意打ちを食らいました。手が震えるデイジーに代わってパイを口に運んであげるホーク「もう一口」 アカン・・ 堪える間も無くボロ泣きとあいなりました。ハンス・ジマーもいい仕事をしており作品賞文句なしの傑作です。 |
25.《ネタバレ》 決して破綻する事の無い、抑揚の効いた場面をキメ細やかに紡いだ良心的な作品。 初観賞は23年前の映画館、23年間の年月を経て、私の本作に対する感想は「外国のとあるお祖父さんとお祖母さんの話」から、「自分に置き換えたらどうなるか?」と言うこれからの自分自身の人生を考えさせるものに変わっていた。 一本の作品に対する感想は年月を経て確実に変化する。それは対象となる作品が素晴らしいものである程、自分自身が驚く位に。 これぞ映画の醍醐味。 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-01-07 13:52:39) (良:1票) |
24.人種差別やユダヤ人に対する偏見、老後問題などを扱いながらも、大上段に振りかざさず、静かに淡々と進む流れがとても良い。その効果を高めているのがハンス・ジマーの音楽だ。時にはなつかしく、時にはさびしさを交え、実に印象的。そして何と言っても主役の二人、ジェシカ・タンディとモーガン・フリーマンの演技のうまさが光る。もはや演技というより、デイジー老婦人と運転手ホークそのもので、実にぴったりとした役作りだ。映画全体もすばらしく、何気ない小さなシーンの連続だが、見終わった後の感動がしみじみわいてくる映画だ。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-12-15 08:03:07) |
23.《ネタバレ》 ユダヤ人のお婆ちゃんと黒人運転手の交流を描く、それもかなりの歳月に渡る物語なんだけど、お婆ちゃん役のジェシカ・タンディ80歳、最初から最後まで“お婆ちゃん”なので、歳月を表現する手段がどうしても「禿げていくダン・エイクロイドの頭」となってしまう(もちろん、特殊メイクなので、「何か、変」と言いたくなるけれど、これは言わない約束です)。でまあ、お婆ちゃんの方もお婆ちゃんなら、運転手の方もそれなりのお歳、その交流はどこか、子供同士のように、意地を張ってみたり妙に暢気であったり。人間、外見は大人になっても中身なんて成長しないもの、中身は子供同然。それを隠そうとするのが大人、隠す必要がなくなったのが老人。二人の間に挟まれる息子の立場が大変なんだけど、しかも彼のキャラ、ちょっとイイ人過ぎなんだけど、その息子の役をダン・エイクロイドがあくまで道化役として演じているのが良いですね(髪型が変だけど。しつこいってか)。そういう、人と人との交流を描く映画、それも人種差別などの社会問題を織り交ぜた映画なんですけれども、一方で、花や木々の緑といった風物をうまく取り込んでいるのも見逃せません。誰もいなくなり、売りに出された「家」の中の、ガランとした映像も忘れられません。で、お婆ちゃんは老人施設に入り、こちらもすっかり老人となった運転手との間には、もはや息子の介在は必要とせず、しっかりとした絆で結ばれている。二人並んだ時のお婆ちゃんの表情はますます子供のように、初恋の少女のようになっていく。人生の最後を「始まり」として描く、何と素敵な作品ではないですか。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-08-12 08:06:30) (良:3票) |
22.《ネタバレ》 異星人侵略や謎のウイルスによってでなく、老いから近づいて来る「死」に対する二人の姿勢に、都度ハッとさせられる。最も印象深いのが雪の朝、二人でコーヒーを飲みながらアデラを偲ぶシーン。もっと長生きして欲しかったなどという悔みでなく、病み付くことなく急死したその死に方を羨む二人の会話は、死や老いを実感できない年代には到底交わせるものではない。もの凄い衝撃だった。自分も必ず直面するこの重いテーマに対して、これまで言いようのない不安と怖れを抱いていたが、この作品のおかげで、多少前向きにやわらかく受け入れて行けるかも知れない自信が持てた。それにしてもアデラは実に控えめに黙々と仕事をこなし、決して目立つことはなかったが、おいしいお弁当で二人のドライブを楽しいものにさせ、誰にも真似できないおいしいコーヒーで二人を幸せにしていたんだなあ。 【りゅうちゃくん】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-05-01 02:18:07) (良:1票) |
21.《ネタバレ》 派手な展開もなく淡々と描かれた2人の老人の物語。いかにも映画って感じの台詞や出来事が少ない分、話に親近感を持ち易かった気がします。 本当は優しく寂しがり屋なんだけど、なかなか素直になれない強情っぱりなデイジー。一方、そんな彼女に臆することなく対等に接するホーク。彼は幼少の頃に白人(KKK?)による粛清を目の当たりにしており、大人になってからも白人用のトイレを使用出来ない、警官から不当に見下された態度を取られる等、人種差別の被害者であり続けたと思われます。しかし決してそんな事に腐らず生きてきたであろう人間の逞しさ・大らかさ・優しさ・素直さを感じました。 ラストでは誰もが避けられない老いの悲しさが漂いますが、それをも素直に受け入れているようなホークを見ていて温かい気持ちになりました。 【ココ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-12-10 01:15:45) |
20.辛気臭い役柄の目立つモーガン・フリーマンだけどこれははまり役です。陽気な中でふとした瞬間にちょっとシリアスな一面が見え隠れする奥の深い役柄をこなしているあたり、この人ありきで成立している映画だなと思いました。ちょっと他の俳優は思いつかないな・・・。 所々にちりばめられた人種差別系のエピソードはあまり効果的とは思えず違和感があった。 この時代の南部系の黒人問題やユダヤ人に対する偏見という背景を説明しておきたかったのかもしれないがあまりにも説明的過ぎて。まあ文句付けるハナシでもないんだけど。 長い年月のなかで信頼関係を深めていく二人を時系列で淡々とエピソードを連ねて描いている、ただそれだけの映画なんだけど何が良いのかよくわかんないのに全体としてすごく良いのはなぜなんだろうね。 【kazu-chin】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-01-14 02:25:02) |
19.頑固で意地っ張りだけど本当はとても寂しがり屋で優しいデイジー。そして、その頑固さにぶつかり合うことなく優しく対処するホーク。その姿を観ているととても和んだ。100分間和みっぱなし。こんなに苦痛のない優しい映画は滅多にない。素晴らしい作品でした。 【ボビー】さん 9点(2004-07-20 18:36:06) |
18.《ネタバレ》 とても心に残る良作でした。わがままで偏屈な女性に振り回される男は、自分がその立場になるのはイヤだけど、他人事として見ている分には面白くて仕方がない。モーガン・フリーマンの献身ぶりには、働くって大変だなーとしみじみ感じ入った。ラストの人生についてのセリフは、座右の銘にしようかと思います。 【ラーション】さん 9点(2004-02-10 01:42:52) |
17.これ音楽がハンス・ジマーなんですね。J・ウイリアムスも好きですが、彼もメロディメーカーだなと思いました。 【ロイ・ニアリー】さん 9点(2004-02-08 04:37:00) |
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16.すばらしい映画です。こういう映画を作れるっていうのは、やっぱりさすがアメリカだなぁと思ってしまいます。 【ckeru】さん 9点(2004-02-06 23:57:36) |
15.人生短いんだから、色々な事をしたいと思う。色々な人と知り合いたいし、たくさん旅行に行きたいと思う。でもこの映画を見ると、一時の感傷かもしれないけど、大切な人と、自分の住む場所を愛し、日々がごくありきたりである事に感謝する生活の美しさに憧れてしまう。モーガン・フリーマン演じるホークの生き方に、とても感銘を受けた。あまり上品ではないし、時にはチクリと言い返し、案外狡猾だったりするのに、その人格は愛に満ちている。また柔らかな光が、落ち着いた色調の建物や車、庭の草花に美しく反射する映像の美しさも格別でした。「友情」と平行し、「老い」「差別」といった重いテーマを扱っていながらも、カメラとコミカルな台詞まわしで常に明るく描いた作風にも好感が持てた。地味な作品だけれど、大人の観賞に耐える名作だと思う。 【ともとも】さん 9点(2003-12-18 12:23:17) (良:1票) |
14.題名だけ見たとき、アクション映画かなあと思ったけど、違った(笑)。終盤のボケるシーンは見ててほんと怖かった。ボケたのがあれだけ毅然としてたデイジーだったからなおさら。自分の身近な人がこうなったとき、自分はホークのように温かい目で見てあげられるだろうか、と考えてしまった。 【池田屋DIY】さん 9点(2003-11-03 16:18:27) |
13.ジェシカ・タンディとモーガン・フリーマンとの人間関係が非常に濃厚に描かれている。といっても決して重苦しくならず、日常的な会話の中でお互いの真意や社会的な問題等を描き出しているあたりが、巧く、味わい深い脚本であった。紆余曲折を経てたどり着いた2人の関係は、極めて崇高なものに思えた。 【鉄腕麗人】さん 9点(2003-10-31 12:45:51) |
12.大好きな作品。以前、老人介護をしている人が、私からすればただのガンコじいさんのことを「長く生きて来られた分、私達よりこだわりや個性が強くて当然でしょ」と言っていたのを思い出した。自分の視野の狭さや心の小ささを思い知った一言です(汗)。個性の強い老人二人だからこそ、少しづつ心を開いてゆく過程にドラマがあり、あたたかさがある。そういや、学校さぼって、映画館で立続けに3回観たんだよな~。またあらためて見直したいです。 【たまねぎ君】さん 9点(2003-09-03 18:58:28) (良:3票) |
11.非常に濃厚な脚本だった。モーガン・フリーマンは微妙な役どころを実に巧く演じている。ラストシーンは感動的ではあるけど、切なく、感慨深かった。名作です。 【スマイル・ペコ】さん 9点(2003-05-28 03:02:14) |
10.もうモーガンフリーマン氏うますぎ!泣かせすぎ!氏が出てくるだけで私はノックアウトされてしまうのでした。もちろん映画も素晴らしかったです~ 【Rei】さん 9点(2003-04-15 14:14:17) |
9.墓石の字が読めなくておろおろするモーガン・フリーマンとそれを心配そうに見つめるジェシカ・タンディ。モーガンがようやく目的の墓を見つけた時のジェシカのほっとした表情。とても好きな場面です。それとラストシーンもいいですねえ。 【森寸】さん 9点(2003-03-13 03:48:42) |
8.<ネタバレ>ジェシカ・タンディがおばあちゃんなのになんだか愛らしくて、微笑ましい雰囲気の映画です。モーガン・フリーマンと友情を育んでいく過程の中にも、やはり人種差別や使用人と主人の関係などのいざこざが生じてくるのですが、その全てを、終盤の一言「お前は親友よ」で包み込み、飲み込んでしまう。そこのシーンで泣きました。俗世のうるささから逃れたい方にはオススメかもしれません。 【ラシャ】さん 9点(2003-01-08 21:51:27) |
7.だんだんと二人の距離が近くなるのがわかって、ほのぼのしました。ラストは悲しいけど、あったかい大好きなシーンです。 【もみじプリン】さん 9点(2002-07-26 13:14:45) |