1.《ネタバレ》 この作品の様なサスペンス系映画は、良くも悪くも観る側にインパクトを与える為のトリックやどんでん返しの盛り込み合戦になっていて、若干食傷気味になっていました。そしてそれもかなり出尽くした感があります。
この作品にも多くのどんでん返しが盛り込まれていますが、それらは全く抵抗なく、且つひと時も気を抜く事も許さず、最後の一瞬まで釘付けにさせられました。
かなりグロイシーンもありますが、それ以上に「人間の恐ろしさ」というものを嫌というほど見せつけられた、その印象が強烈です。
主人公は社会的には成功した地位に納まりましたが、道を踏み外し真っ当な人間ではなくなってしまった。
映画のラスト、本の最後のページに書かれているという”本当に恐ろしい事”とは、「定価15台湾ドル」ではなく、「人間」または「人間の欲望」なんだろうな。