1.どんなに時を経ても変わらないもの。そして時の流れと共に変わりゆくもの。
「不易流行」という言葉がありますが、本作を見ていて思い出した言葉です。
時は止まることなく流れてゆき、人間、誰もが年をとる。しかし、若い頃の鮮烈な思い出が心の中で色褪せることは無い。
名匠ルルーシュは既に80歳を超えている。そして1966年に男と女を演じた2人は90歳近くになっている。
ルルーシュの盟友であるフランシス・レイは既にこの世を去っていますが、
あのメロディもまた全く色褪せることなく、53年前と変わることなく本作を彩っています。
90歳近くなった男と女のロマンス。2人が出会った53年前の姿が時折あのメロディに乗せてフラッシュバックされる。
その53年前の2人を演じているのもまた本作の2人。そう、1966年の「男と女」です。
あの男と女の53年後の物語。本当に奇跡のような映画を見た思いです。