2.《ネタバレ》 安いファミレスで何時間もだべるのは女性特有の現象かと思っていたけど、男の人も結局変わらないんだなとつくづく感じさせられた。気の合う仲間とは同じ場所で何時間だって共に過ごすことができる。これはとても素敵な真理だ。くるりの「男の子と女の子」という曲でも表現されているのだが、女には触れられない男の世界というのは確実にある。少々わかりやすすぎる描き方ではあるが、仲間のなかで唯一物語の最初から既婚者(名前は失念)の妻・べスの存在はとてもリアルだと思う。夫のマニアっぷりに付き合いきれない彼女は、夫の友情にも決して侵入できないし、それどころか、友情の和を乱す異分子になりかねない。愛情は友情を超えられないというか、別個のものとして存在するんだろう。それから、女の友情は脆いというけど、確かにこういう永久不滅!な友情は、現代の結婚制度が変わらない限り、女同士で成立させるのはなかなか難しいものかもしれないと思った。実に悔しいけれど。ラスト、ブーケを取り合う女たちを生温かく(?)見守る彼らの表情は、小憎らしいが愛すべきものだ。個人的には文句なしの1作だが、洋画ということもあり、俳優の識別やそれぞれの背景を理解するのに時間がかかったのが難点(しかし、見返すのも苦にならないというのがすごい)。