12.《ネタバレ》 最初は全然興味ありませんでした。
しかし、先日半月海外に一人旅行をしまして、全て5つ星ホテルに宿泊し、
ハイソで洗練されたサービスを受けながら、ひたすらに疲れ、
なんとも説明のできないこの感覚と孤独に
ふと、まさに、ロスト・イン・トランスレーションだなと感じました。
ただ、心の共有をしたいが為にこの映画を観ることにしました。
まさか、自分の国での視点とは思いませんでしたが(笑)。
映画には色々種類があると思いますが、
これは理解する映画ではなくて、共感する映画のような気がします。
日本風刺の映画では無いと思います。
風刺するつもりなら、こんなに日本を美しく撮影しない。
ソフィア・コッポラはそんなことには興味ないと思います。
ただ、異国での説明しがたい感覚を、映画で表現したかった。
お陰で、この映画をみて、私はとてもなぐさめられる気分です。
ソフィア自身は、こんなとき、包容力のある人に受け止めてほしかったんだろうな。
パークハイアットホテルもそこのバーも、そこからの景色も
更に東京病院内部すら全てなじみの景色でして、
失恋した都庁前、会社までもが映っていて
そんな意味でも、感傷的になりやすかったのかもしれません。
最後のシーンの、ボブがタクシーで空港迄向かうときの心の感覚、
そして、タクシーの中から見える道の景色が旅行中とは異なる感覚、
最後迄本当に丁寧だなと感じました。
ソフィア・コッポラはホントに感性の表現手段に長けていますね。
そして、ビル・マーレーはホントにいい役者ですね。