108.《ネタバレ》 ~STAR WARS~星!戦争!。
わざわざ訳す必要がないくらいシンプルなタイトル。世界中誰でも理解できる、絵文字やピクトグラムに匹敵する単純な組み合わせ。
“遊園地の代わりに家族みんなで観に行く劇場映画”。
ストーリーは子供でもわかる勧善懲悪のシンプルなもので、大人も満足できるジェットコースターに匹敵するアトラクションとして、家庭用の小さなカラーテレビでは体験できない、迫力の映像と音響を満足できる劇場映画の誕生。当時体験した人は大興奮しただろうな。
私のSWデビューは、水曜ロードショーのテレビ初放送だった。名前と存在だけは知っていた話題の映画。
それがいよいよ放映される。ただ我が家では“次の日学校がある時は、子供は22時に寝る”というルールがあった。けどその日は20時から前倒し放送だったから、最後までは無理でも、かなり後半まで観られるぞ!とワクワクしてTVの前に座ってたっけ。
C-3POとR2-D2がテレビ局をウロウロして芸能人と話をするという、どうでも良い内容がダラダラと続き、いつまで経っても始まらない本編にだんだんイライラ。結局本編が始まったのは21時くらい。せっかくのアドバンテージも台無し。大人って酷いことするわ。
それでもワクワクしながら視聴。OPのオーケストラとともに流れ行くでっかいタイトル。宇宙、星…そして画面上部を覆い尽くすスター・デストロイヤー!!「ぅわあーーーーー!!」って叫んでた。いま、目の前で凄い事が始まった。今まで生きてきた中で考えた事もないことが起こった。
あとはもう流されるまま…圧倒的な数の敵兵。砂漠を歩くロボット。用途の解らないロボットいっぱい。双子の夕日の美しさ。ホバーカー浮いてる。サンドピープル怖い見た目怖い。ライトサーベルの音カッコイイ。ガンダムのビームサーベルと全然違って熱そうでカッコイイ。お父さんたち(叔父叔母)が骨に。変な宇宙人いっぱいの酒場。ワープで星が流れていく。さぁ、お姫様を救いに宇宙へ!
「ちょっと、何時間見てるの?いい加減寝なさい!」これからって時にタイムアウト。
え?ちょっ!待ってママン!ってかお母さん。いま、大変なんだから!宇宙が!お姫様がっ!!
抵抗虚しく私のSWデビューはここまで。22時以降も起きていて良い兄は続きを観てる。悔しい…
次の日兄に『あの後どうだった?』って聞くと「う~ん…お前が寝る辺りまでが一番面白かったよ」と、いま思うと気遣いある回答を貰ったっけ。
この時は最後まで観てないけど、映画ってこんな凄い事が出来るんだって思った。このSWがキッカケで、私はマニアックな映画の見方をするようになったのかもしれない。最初のSWのストーリーなんてオマケもいいトコ。頭を空っぽにして映像と音と世界観を楽しむ映画。
今回SWシリーズを観直すに当たって、旧3部作を観てから新3部作、ローグ・ワンを挟んで旧3部作の特別篇を観ている。劇場版と特別篇がセットになった、昔のお得なDVDだけど、収録されている劇場版は“Episode IV - A New Hope”が付けられる以前のものだった。