博奕打ち 総長賭博のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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博奕打ち 総長賭博

[バクチウチソウチョウトバク]
1968年上映時間:95分
平均点:8.23 / 10(Review 13人) (点数分布表示)
アクションドラマシリーズものヤクザ・マフィアバイオレンス
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タイトル情報更新(2020-06-01)【イニシャルK】さん
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監督山下耕作
助監督本田達男
志村正浩
キャスト鶴田浩二(男優)中井信次郎
若山富三郎(男優)松田鉄男
藤純子(女優)弘江
名和宏(男優)石戸孝平
金子信雄(男優)仙波多三郎
三上真一郎(男優)小林音吉
曽根晴美(男優)水谷岩吉
桜町弘子(女優)つや子
沼田曜一(男優)野口進
中村錦司(男優)青木勇作
香川良介(男優)荒川政吉
国一太郎(男優)岩倉宗太郎
佐々木孝丸(男優)河島義助
高並功(男優)沢田
蓑和田良太(男優)市川佐吉
岡田千代(女優)俊子
原健策(男優)五井友次郎
平沢彰(男優)早川兵吉
木谷邦臣(男優)若い衆
那須伸太朗(男優)芝田利助
熊谷武(男優)
曽我廼家明蝶(男優)西尾宇一郎
堀正夫(男優)坂上貞蔵
野口貴史(男優)
脚本笠原和夫
音楽津島利章
撮影山岸長樹
企画俊藤浩滋
橋本慶一
配給東映
美術富田治郎
編集宮本信太郎
録音野津裕男
あらすじ
関東天竜一家総長の跡目相続をめぐって一家の代表会は中井組の信次郎(鶴田)を推挙するも関西出身の自身は辞退し同格の兄弟分松田(若山)を推薦した。が服役中の身である彼は認められず、仙波(金子)の一声で総長の娘婿、弟分の石戸となる。総長披露の花会を控えた一ヶ月前に出所した松田は納得がいかず仙波・石戸に刃を向ける。両者の間に立って苦悩する中井。と同時に政界の黒幕と結託し石戸を抱きこんで天竜一家を乗っ取ろうとする仙波の企みは進んでいた…。三島由紀夫も絶賛した任侠映画の金字塔。
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3.○仁侠映画の金字塔。 ○「何といふ絶對的肯定のなかにギリギリに仕組まれた悲劇だらう。しかも、その悲劇は何とすみずみまで、あたかも古典劇のやうに、人間的眞實に叶つてゐることだらう。」 ―― 三島由紀夫は『博奕打ち 総長賭博』をこのように絶賛した。この「ギリギリに仕組まれた悲劇」を書いたのは笠原和夫。のちに『仁義なき戦い』の脚本を書いた人である。『総長賭博』には無駄なセリフが一つもない。そしてそのセリフによって末端の登場人物までが活きている。 ○私はこの映画を、1970年代の終わりごろ、たまたま訪れた瀬戸内海の因島で観た。館内には造船所で働くおっちゃん ―― だと思う。九州弁で喋っていたから。 ―― がいたが、鶴田浩二が三上真一郎を叱る、雨の墓地の場面で、このおっちゃん、嗚咽の声を漏らした。ハア、ツルタコージハヨカネェ。実は嗚咽こそしなかったが、私も泣いていたのである。 ○監督は、股旅映画の傑作『関の彌太ッぺ』 を撮った山下耕作である。股旅映画と仁侠映画。すべての日本人の最深部を流れる共通の心情は、この二つのジャンルでしか表現できないのではないか。と私は考えるのです。なーんちゃって。
火蛾さん [映画館(邦画)] 10点(2014-12-14 02:32:09)
2.《ネタバレ》 これは本当に凄い。今まで見てきた任侠映画の中でも文句なしの最高傑作!これを超える任侠映画はない。二度と作られることはないであろう!とにかく全てにおいて完璧である。この映画は任侠映画ではあるけど、単なる任侠ものではない任侠映画の枠を超えた素晴らしい人間ドラマだ!やくざ社会に生きる男と男を影で支える女の哀しくも切ないドラマである。今まで幾つもの任侠映画を見てきたが、任侠映画を見てここまで泣いたのは初めてです。鶴田浩二と若山冨三郎の兄弟の杯を交わした二人が跡目問題で悩み、苦しみ、挙句の果ては鶴田浩二が弟分である若山冨三郎を自らの手で葬るという悲劇、これは悲劇を置いて他には考えられない。中井(鶴田浩二)の苦悩、松田(若山冨三郎)の兄と慕う中井に対する気持ち、兄貴分である中井にだけは解って欲しい(欲しかった)その哀しさと二代目としての責任を全うし、自分が良いように利用されても最後までその責任を貫いた上に殺される石戸(名和宏)の苦しみ、そして、誰も書かれてないのは何故?何故みんな音吉のことを書かないんですか?男の私としてはあの音吉に思い切り感情移入させられてしまった。雨の中、鶴田浩二に向って土下座する音吉、中井と松田の二人の仲を何とかしようとする音吉、そんな音吉が身体を張って中井に殺される場面、「これで俺も姉さんの所に行ける」というあの台詞に込められたその思い、音吉の男としての苦しみも私にはどうしようもなく泣けてばかった。そうそう、男社会の中にあって哀しくも自らの手で命を絶った女を演じてみせた桜町弘子のことも忘れてはならない。桜町弘子のつや子姉さんのことを思うとこれまた泣けてくる。この映画は最初にも書いたように単なる任侠映画ではない人としての生き様、男と男、男と女、様々な葛藤、苦しみを格調高く美しく描いてみせた素晴らしい人間ドラマだ!文句なし満点!
青観さん [DVD(邦画)] 10点(2008-06-27 21:30:02)(良:2票)
1.《ネタバレ》 博徒としてあるべき「任侠道」を押し通せば通すほど増大する悲劇を格調高く描いた日本任侠映画の最高傑作。今は無き新宿昭和館で見た時の胸震える感動は忘れられない。【追記】これはこの後没落してゆく任侠映画ジャンルの鎮魂歌=レクイエムである。それは「任侠道」の時代遅れな面、そしてこれから来るべきヤクザ映画の流れを脚本の笠原和夫が見抜いていた、その先進性に感嘆せざるを得ない。この映画では任侠映画の考え方が現実に則さない、絵空事であるということを示し、頑なに「博徒としての任侠道」を守っていった役者全てに破滅の道を歩ませた。その反面現実に則した「ヤクザとしての生きる道」を選択した仙波(金子)の方が完全にうまくやっている。「任侠映画」としては滅び行く漢の生き方に涙し感動するのが普通だが、そんな観客の心を見透かすかのようにこの映画はラスト中井(鶴田)の判決文として博徒が守るべき「任侠道」を遵守した事を「博徒間の私怨」というつまらない理由で説明し映画の幕を閉じるのだ。後年笠原はそんなきれい事ではすまないヤクザの生き様を描く「仁義なき戦い」に関わってゆくがそれは偶然ではない。ちなみにこの映画でも最後まで上手くやるのは、皆さんご存じの通り「山守=金子信雄」であった。
Nbu2さん [映画館(邦画)] 10点(2006-04-15 00:03:58)
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【点数情報】

Review人数 13人
平均点数 8.23点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5215.38%
600.00%
7215.38%
817.69%
9538.46%
10323.08%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 8.00点 Review1人
5 感泣評価 8.00点 Review1人
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