12.《ネタバレ》 ホラーと違い、身近にコワイ映画。コメディ要素がない。 このドイツ映画、金で雇われた男たちが、シミュレーション的に「権力を持つ側と従う側」にグループ分けされ、両者とも狂ってしまう話。コワイ映画だった。 リーダーに指名されたら、早ければその日の内ににリーダーの顔になる。勤務先の辞令も同じで、昇格すればその顔になるし、降格すればその顔になってしまう(たまに定年退職した元部長が、なぜか会社に来て偉そうに振舞って受付で相手にされないらしいが)。 さてこの映画、アメリカでの実話が元らしいが、ここ『みんなのシネマ』の感想で「日本人なら無事に2週間が終わる」と書いてる人が複数いる。私は、アメリカより酷い結果になると思う。看守と囚人、無作為じゃなく在日と分けたら、初日に実験中止かもと思う(笑)。シャイと陰湿さって裏腹。日本人がやさしいは大嘘だ(こう書くと2ちゃんねるで在日認定する「単純馬鹿」がいて嫌になる)。 「人は猿と全く違う」と思いたい。 でも現実はモチベーションが「猿と全く同じ」。本当に全く同じ。 男の目的は「女と権力」で、女の目的は「男と権力」。得られるなら何でもするし、すぐに裏切る。 そんな悲しい嫌な現実に、なんとなく気付く映画。すごく面白かったが、また観たくはない。 【激辛カレーライス】さん [地上波(吹替)] 10点(2014-07-06 13:18:02) (良:1票) |
11.これこそ映画に生まれるべくして生まれた作品だと思います。見ててこれほど緊張感を味わえる映画もなかなかないです。話の展開も、最高潮までいったと思いきや、そこからまた二転三転として、はっきりいってすご~~く息苦しい(笑)。しかし、この息苦しさがあるからこそ最後の脱走シーンがイキイキとしてくるわけです。このシーンと大音量でかかってる音楽もベストマッチしていて、場を盛り上げます。まさにサスペンスの傑作だと思います。 【SAKURA】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-02-19 22:19:33) |
10.ふだんの生活で、真面目で勤勉だったり、大らかで冗談が好きだったりする、普通の大人達が、環境の変化から、暴力的で、抑圧的で、理性を失ってしまうようになる、という正気から狂気への信じられないような展開が、非常に説得的に描かれていたと思います。、、、、これがナチの支配体制であり、かつての東欧の社会主義体制であり、現在のイラクの刑務所で行われていることなのでしょう。、、、、どんな戦争映画よりも、戦時体制の抑圧性を想像力豊かに描いているともいえると思います。、、、、、また程度の差こそあれ、今の私たちの会社組織や、サークルでも、類似したことが進行しているのかもしれません。例えば、妙に真面目で想像力の欠けた奴が、会社の部長や課長になったり、サークルの幹事や会長になったりすると、突然、部下や会員に対して職権を振りかざし、自分は絶対に正しいとして抑圧的になったり、、、、、、。唯一気にくわないのは、題名。せっかく様々な想像的要素が豊に備わっているのに、それをフロイト的に「エス」とくくって説明したのでは、想像性が一気にしぼんでしまう。封建的家父長制家族を背景としたフロイト理論に拘っていては、暴走する現代を捉え、未来を構想する手がかりとすることはできませんっ。(父というのは神のメタファーであり、またフロイト理論ではスーパーエゴを形成させるものですから、ドラの父の死は、この劇中での神や規範の不在を予兆しているわけで、、、とか一元的に整理しちゃうと、話に豊かさがなくなってしまうわけです。) 【王の七つの森】さん 10点(2005-02-07 15:01:56) |
9.すごかった。。やっと終わってホッとする感じ、この衝撃は「キューブ」に似てるかもしれない。イラクでの捕虜虐待が問題になってる今だからますます考えさせられる。それにしても衝撃的衝撃的。。後味は決して良くないけど、、悪夢のようなリアリティ、、一度体験してみては!?とおすすめしたくなる映画。 【レンジ】さん 10点(2004-05-20 19:29:06) |
8.とりあえず、第一回目と言う事で、 ついこの間見た映画でこれはヤバイ!! ってのを選びました。 とある映画通にお勧めされて見たんだが、 マジでヤバイです! 『とりあえず見て!』 みたいな感じなんですわ。 実話を元にした映画なんだが、 人間の心理の移り変わりを見事に描かれてる映画です。 cubeとかが好きな方は是非☆ 【王子】さん 10点(2004-02-09 23:17:33) |
7.支配・被支配の関係付けによって生まれる人間の醜い姿がありのままに描かれている。辱められる他人の姿を見て優越感に浸る喜び、浸りつづけたいという欲望、そして、エスカレートしていく欲望を抑える事はいつの間にか出来なくなってしまう…。ヒトであるが故の醜い醜い心情が剥き出しにされている。そしてラストシーンの視覚効果。白と黒の服を着ている2人の姿が、スクリーンがぱっと黒くなると同時にそれぞれ逆転して目に映る。支配・被支配の関係を衣服の白・黒に関連付けた何とも皮肉なラストシーン。前から評判は聞いていたがずっと避けてきたこの作品。ほんとに観て良かった。でも二度観たいとは思わない。 【SAEKO】さん 10点(2004-01-20 17:31:33) (良:2票) |
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6.ほんと面白い!こういう映画大好きです。皆さん、あのヒロインの女が要らないとか、暗室の中にドライバーが落ちているわけがないとか、研究者側のスタッフが少なすぎとか、結構細かい点をつつかれるんですね。はい、私もそう思います(笑)。でも、私の場合はそんな些細な設定ミスなんか目をつぶってやろうと思えるくらいに、ストーリーそのものを楽しみましたよ。それに、私はこの映画が人間の深層心理・群集心理を描くことをメインテーマとしているという読み方はしていなくて、それもあるでしょうがそれは二次的な産物であって、第一には単にエンターテイメントに徹しているのだと解釈しています。この映画のような展開は、必然ではなくて、被験者に極めて特殊な人物が含まれていたがために起こった偶然だと思うんです。もし典型的な日本人を対象に同じ実験をやったとしたら、おそらく無事に2週間が過ぎて、皆がめでたく報酬を受け取って看守役も囚人役も仲良く「乾杯」で終わりそうな気がします。まあ、とにかくサスペンスとして最高のエンターテイメント作品でした。意外なほど評価が低すぎるような気がしますので、おまけで10点付けておきます(笑)。 |
5.素晴らしい映画だった。近頃見た中では出色の出来。ごくごく普通の市民でも権力を持つと変っていく。始めは単にお願い程度のどうでもいいような小さなことでも、それを強制的に従わせる権力を持っていると、その権力を使いたくなってくる。服従させられる方も、相手が権力を振るかざすと内容の如何に関わらず反発したくなる。そうやって小さな憎しみが次第にスパイラル状にエスカレートして最後は殺し合いにまで発展する。囚人役の一人が「ナチの豚め」と叫ぶのはまさにズバリ本質を突いていた。一人ひとりは善良な市民だったはずが、何百万もの人間を殺す側に荷担したという世にも恐ろしい事実もこうして生まれたんですよと実に見事に映像化しました。 【野ばら】さん 10点(2003-08-12 16:55:25) |
4.様々な性格、職業、人格が集まった心理学の実験。成功報酬に多額の現金があったとはいえあれが人間の本質である。凄まじいばかりのエゴ、プライド、力、生への渇望。 【coco】さん 10点(2003-03-27 00:35:19) |
【闇黒の皇帝】さん 10点(2002-12-14 14:03:23) |
【しん】さん 10点(2002-10-31 11:17:10) |
1.不謹慎かもしれないけど、ナチスを生んだ国の映画だなぁ、なんて考えてしまうんです。人間のもっとも嫌悪すべき部分、凶暴な面を剥き出しにして、突き付けられた気分。神経系にくる映画ですね、胃が痛くなるほどだった私は、まんまと製作側の術中に見事にハマった一人といえます。もちろん大好きな一本です、満点もつけましょう…ですが…ヘビィー過ぎて、もう一度観るのはカンベン!って感じです。 【BUNYA】さん 10点(2002-10-10 20:32:08) |