1.《ネタバレ》 一生忘れることができない映画になりました・・。泣きました、ええ、泣きましたとも。 私は親不孝な人間です、どうしても両親とふつうの親子関係を築けないことに嫌になって逃げ出しました。だからエイプリルに強烈に感情移入できるのです。エイプリルは生意気だし、女の子なのに料理すら作れないし、ケバいし、家族から嫌われているけど、そんな彼女が、たまらなく好きです。本作は、NYで1人暮らしをしているエイプリルが家族を招待して、死期の迫った母親のために、好物の七面鳥を料理しようと決意する、たったそれだけのシンプルなストーリーである。手に汗を握る気持ちで、エイプリルが家族と和解できるようにと応援し、そして祈っていました。 まるでそうしないと自分が救われないような気がしたのですね。エイプリルはまさに私の分身です。娘のエイプリルを、ひどく嫌う末期がんの母親のほうにも共感できました。この母親の娘を想う気持ちはとても複雑で、その心理状態は激しく揺れ動くわけですが、とにかく母親の一挙一動から目が離せません。 それから、エイプリルの彼氏は、強面の黒人ですが、実はすごい良い奴なんです。もともと麻薬の売人と付き合っていたエイプリルが、こんないい恋人と出会えただけでも、自分のことのように嬉しくなるのでした。そしてあの運命の素晴らしいラストシーン。あのカメラのシャッター音を聞いたとき、もう涙がとまりません・・。言葉も見つかりません。と、言いながらいっぱい書きましたが・・。とにかく素晴らしい映画です。