1.《ネタバレ》 サスペンスにおける「凡作」の教科書。今まで一度もサスペンスやミステリーというジャンルの作品を見た事がない人以外は見るだけ時間の無駄。
過去に訳アリ(同僚や友人、恋人が殺人鬼に殺され、それを救えなかった事がトラウマになっているとかが定番)の主人公刑事。突如起こる連続殺人事件。これまた定番、署内での対立。何故か、やたら敵視されて孤立する主人公。味方だった一番身近な人間が真犯人オチ。
こうした古今東西のサスペンス、ミステリー、ホラーに定番の設定を適当にピックアップして「さすぺんすツク~ル」に入力すると、あら不思議、こういう見事なまでの「凡作」の出来上がり(w。
アシュレイ・ジャッドも敏腕刑事という役どころの割には、何度も薬を盛られるマヌケ振り。今まで無かったのに、急に変な幻覚や幻聴、一時的な記憶喪失が出る地点で、「自分は多重人格だったのか」とか考える前に、まず第三者による薬物混入を疑うのがプロじゃないのか?血液検査をするのが遅すぎる。違う医者にかかってみるとかさあ。
おまけに被害者全員が自分に関わりのあった人間なんだから、「そんな情報を知っている」+「自分に近寄れる人物」という段階で、こりゃもう身内にしか犯人いないじゃん。
そんな事だから、ラストに行く前にバレバレになってしまうドンデン返しに、もう萎え萎え。いくら何でも、伏線の張り方とかもお粗末すぎるよ。
2004年にもなって、こんなありきたりで没個性的な刑事サスペンスを平気で作っているような感覚を恥じなきゃダメでしょ、マジで。ドンデン返しがあれば良いってもんじゃないけど、無難なものを無難に作って安心しているよりも、何か一点でも良いから、独自の工夫やアイデアを取り入れようとする「志」が大事なんじゃないの、監督さん…。