1.あまりにも配役が酷すぎる。相変わらず幸薄そうなマリサ・トメイはいいにしても、この大事な役に、デブでブサイクなビンセント・ドノフリオを持って来る製作者の意図がわからない。これで印象に残る演技をするならまだしも、ビンセント・ドノフリオの演技は特に上手いってわけでもなく、てっきり途中でイイ男にすり替わるのかと思いきやそうでもなく、最後までデブでブサイクが映画の中央にどっかと腰を下ろす。おかげで、荒唐無稽なストーリーにビンセント・ドノフリオが変な現実感を持ち込んでしまい、内容の割りに軽く楽しめない重たさのある映画になっている。話自体は、それなりのものであり、カメラワークも個性的だったりするので、サムの役を無難に男前が演じていたら、まずまずの映画にはなったはず。