1.《ネタバレ》 個人的には、かなり苦手な部類の作品でした。だいたい自分の息子を救いたいがために昔の仲間を巻き添えにするという、そのエゴが気に入らない。それに何より、彼らは国軍とは何ら関係ないわけで、いわば「アメリカ人武装勢力」に過ぎません。そんな彼らがクルマを盗み、ヘリを奪い、武器を調達してラオス軍兵士を殺しまくるのは、間違いなくテロ行為です。ところが、そんな後ろめたさは微塵も感じさせず、ひたすらタフなヒーローとして描いているので、もう違和感しかありません。ラオスを国家として、ラオス人(アジア人)を人間として見なしていないかのよう。大国の傲り、ここに極まれりという感じ。
例えばもし、どこかのテロリストがグアンタナモ収容所を襲撃し、米兵を多数殺害したとしたら、米国はテロリストの国籍を調べ上げ、その国の首都あたりに容赦なく報復攻撃を加えるはずです。そんなダブスタを想像して、とても嫌な気分になりました。