1.懐かしいなあ。池田満寿夫が芥川賞とったときに興味本位で原作読んだが、何だかよく解らなかった。これがいわゆる「芸術」って奴か?ヘンリーミラーの「北回帰線」よろしく、馬鹿馬鹿しいほどに女の尻をおっかけているだけで、それがどうしたって感じだったなあ。で、よせばいいのに若気の至りでわざわざ映画館まで足を運んでこの映画も観てしまったのだが、正直言って、これは池田監督の個人的趣味以外の何ものでもないという印象でした。池田の版画を知っている方からすれば、ところどころに彼の版画の構図そっくりな場面があったりして、それなりに楽しめたのかも。それに、テーブルの下で「いたしている」場面とかは意味不明ながらいかにも日本的淫靡さが漂っていたりして、どうでもいいことなのかも知れないが、池田って日本人なのだなあと感じ入ったりもした。しかし、そんなことのためにわざわざ映画なんぞ撮ってほしくはないよな。映画は人手も要るし金もかかるわけですよ。小説書く位で止めておけばよかったのにね。