2.《ネタバレ》 お気楽なハッピーエンドの感動押し付けハリウッド映画とは対極にあるような映画。
少女マリーもロバも幸薄くて救いのない話。
マリーは目を惹く美少女なのだが、その言動が好きになれない。
悪の象徴のようなジェラールにホイホイ付いていくなど、まったく共感できない。
ストーリーは省略が多くて話が飛ぶ。
行間を読ませる作りなのはわかるが、説明しすぎるのもウザイけれどこれだけ省略されると不親切に感じられる。
芸術ぶったスノッブなところがチラリと見え隠れして好きじゃない。
観念的というか哲学的で宗教的、また、寓意、メタファーも散りばめられているようで、こういうのは苦手。
ド素人みたいな演技だなと呆れていたら、本当に素人を俳優として使っていた。
監督の意図は芝居臭さを嫌ったからだろうが、臭すぎるのも嫌だがここまで棒なのもどうか。
特にロバを皆で殴るシーンは学芸会のようだった。
全編を通してロバが一番自然な良い演技に見えた。