1.《ネタバレ》 あたしは個人的にアンチ・オリバー・ストーン派。今回、キャスティングと予告編を見て、オリバー・ストーンを見直すいい機会かも、と思ったが、やっぱりダメだった。いい役者そろえてるのに、ちっとも活かせてない。というか、それぞれのキャラクターが、あの役者陣によって演じられる必要性がどこにあったのか。集客力のあるメンツをそろえることにだけ執心して、それぞれの持ち味を生かそうという努力をしていないように思えて仕方がなかった(注:ホアキン・フェニックスは例外。)ストーリーも、映画というよりは、ハッピーエンドにならないアドベンチャーゲームのようで、後味もひときわ悪く、楽しめなかった。どうもオリバー・ストーンという人は、表現したいことを必ず何らかの形で「明言」しないと気がすまないらしい。「暗示する」とか「ほのめかす」とか「伏線を引く」といった知恵が働かない人。演出力ないってこと。だから、すべてがくどくて、ダメなのだ。要するに、いい役者をあそこまでそろえても、人物描写、ストーリー展開など全般的な演出がからっきしダメなので、いい映画にならないということ。オリバー・ストーンとの和解への道のりはまだまだ続く。