2.《ネタバレ》 遅れてきた西部劇ファンとしては、この陰惨極まりない、それも単に陰々滅々で後味悪いシロモノを前にただ絶句あるのみ。…作り手たちが、マカロニウエスタンとニューシネマの影響を受けたというのは分かるけど、それにしても、妻を誘拐された男がその一味をどこまでも追い続け、1人また1人と血祭りにあげていくなんて新味ゼロのプロットにうんざり。それが、いつしかサディスティックな「人間狩り」映画へと変貌していくあたり、西部劇への冒涜じゃないか? …特に、逃走中に誘拐犯のリーダーであるオリバー・リードと妻のキャンディス・バーゲンが”出来た”と知ったジーン・ハックマンが、バーゲンの陰部をブチ抜くといったラストは、もう何をか言わんや。心無き残酷ショーは、西部劇以外でやってくれ!