1.監督は一体この映画で何を伝えたかったのだろう。険しい山の美しさ、苛酷さ?或は
人間、あきらめちゃいけないということ?はたまた山の上で生まれる友情?夫婦愛?親子の和解?
多分いろんな要素を取り込もうとしたのだろうけれども、どれもみんな薄っぺらく感じてしまうのはなぜ?
人間ドラマがそれこそ「風景」のようで、ズシンとくるものがないのは非常に残念。
あと、音楽の使い方があまりにもお粗末なのではないでしょうか。風の音や雪渓の上を黙々と歩を刻む音だけで十分なのに、うるさい位「バロック音楽名曲集」を聞かされてしまうと、映像の物語性、
内面性を助けるどころか、音楽が主役になっちゃうよ。ご自慢の映像が泣きます。クラシック音楽は
それが有名であればあるほどその用い方は良く吟味しないととんでもないことになる。その点、やはり
キューブリックは凄かった。