8.かなり昔に原作を読んだ覚えがある。実話だけに当然リアリティーはあるのだが、
あとがきには被害者の女性に取材を申し込んだものの、
「今は専業主婦として幸せに暮らしているので」という理由で拒否されたと書かれていた。
女子高生の感性などは、常人にはおよそ理解できない不可思議な部分が多々あるので、
本人ですら説明のしようがなかったのかもしれない。
映画では調教の過程をかなりハショリ、女子高生の家庭環境を含めた当時の状況、
監禁時の心理状態などは詳しく描かれていない。もっとも最後の部分は原作も同様なので、
映画で表現しようにも、このあたりが限界なのだと思う。
一本のドラマとして見た場合でも、やはり物足りなさ、消化不良の感は否めなかった。