1.《ネタバレ》 うぅーん、もぉぉっっ!!って感じ。こんなにがっかりさせられた映画も久しぶりです。役者の顔ぶれなどからてっきりもっと骨太の社会派問題作かと思いきや、何ですかこりゃ。「実はずっと想っていた初恋の人をボスに寝盗られちゃってた」だの、「実は自分が追い詰めていたのは実父だった」だの(しかもそこからの立ち直りの早すぎること!)、この記者くんを表に引っ張り出したおかげでこの映画はただの昼メロもどきに成り下がったというわけですね。未見なのでわかりませんが、多分49年製作のオリジナルのほうが社会派として既にある程度完成されてしまっていたから、本作は違った切り口で描こうと努力した結果のことなのでしょう。が、それならもっとジャックとその周囲の人々の「人となり」を描かなくちゃ、こんな通り一遍の薄っぺらい描写じゃあきれてものが言えない状態ですよ。中途半端すぎ!ああ、スタークの遊園地での演説の辺りまで本当に迫力があってスゴイ!とワクワクしながら観ていたからものすごく残念です・・・二番煎じと言われようとやはり本作はスタークを中心においてジャックはその記録役として描いたほうがやっぱり良かったのでは?だいたい予告じゃそんな映画だと匂わせてるくせにこんな筋だったなんて詐欺じゃないですか。
とにかくそんなわけで欲求不満だけが残る映画でしたが、今は49年製作のほうを口直しに是非観てみたい気分。そっちもここでの評価はイマイチだからあまり期待はできないのかもしれないけど、それでもそれは「物足りない」所為はあっても、本作のように「裏切られた」所為じゃないと信じたいです。