1.登場人物全員どこか「たが」が外れた、およそ尋常ではない連中ばかり。内容は相当濃いブラックコメディを狙っているんだと思われるが、どこかピントがずれているような気がしないでもない。後に撮った大映時代の「満員電車」と雰囲気が似ているが、あちらの方がまたハナシに一本筋が通っていて面白かった。画面のどこかにチラリと国会議事堂の屋根が映っていたり、屋根裏で必死に原爆製造にいそしむ少女(久我美子)のキャラとか、市川監督らしい面白い部分はあるんだが、作品全体として観るとう~ん・・・という印象。才人、才に溺れるっていう事も有るのかなと。木村功が演じたフツーの会社員役は、今ならユースケ・サンタマリアあたりが適役。次から次へと出てくる役者、みんな豪華なんですけどね。