3. 南極。料理人。想像もできない世界で、どんなドラマが待っているのだろうと期待して観賞。結果、ドラマなんてありませんでした。
フィクションのドキュメンタリーをコメディテイストで描いただけ。私が期待していたものとは全く違いました。
私は映画に起承転結のはっきりしたドラマを求めています。
ハリウッド映画が凡作と評されながらも、世界中で愛されてやまないのは、私のような凡人の心をぐっと掴んでいるから。
映画を見るほとんどの人は普通の人であって、やはりみんなそこに娯楽を求めていると思うのです。
私は起承転結がはっきりしているハリウッド映画が好き。なぜならエンターテイメントの定石をきっちり守っているから。メッセージ性の強い作品だって、映画というエンターテイメントの中でそのメッセージを伝えています。だから商業主義と言われようが、私はハリウッド映画が好きです。
この映画にはそれがありません。
事実の羅列に終わっています。
もちろん、コメディテイストな演出や、心温まるエピソードで、鑑賞後の後味は良いものに仕上げています。でもそんなことでごまかさないでほしい。
堺雅人という類稀なる天才俳優が主演を務めているからこそまだ見られる作品になっています。裏を返せば演者頼り。
『こーゆーのが良い映画』みたいな邦画のノリ嫌いです。