1.《ネタバレ》 電力会社のコマーシャルや誘致関連の広報を見る度「土深くに埋めれば安全なのかよ?!」と、その愚かで無責任な解決策に寒気を感じていました。僕個人がどこに何を叫んだところで何も止められるわけでもないので、大バカ野郎だと思うだけで黙認・・・そんな日々のなかでこの作品に目が留まったのでレンタルしてみたのですが、まずはそれほど大した歌詞でもない歌をバックに意味のないスローモーションや眠くなるようにノロノロ這い回るカメラワークで尺を伸ばしているような作りに幻滅。ドキュメンタリーというのはただそれだけでもかったるいイメージがあるのに、ダラダラやられると余計に辛い。多くの人々に知らせるべきミッションを持つなら、もっと工夫すべきではないだろうか。核廃棄物が無害になるのに10万年かかるということは分かった。「それを地中深くに埋めれば安全なのかよ?!」という誰もが持つ疑問と不安に具体的に迫るものが、あまりにもない。何の材質がどれほどの遮断力と耐久性を持つか、地震や火山活動や地殻変動や腐食などに対してどれほどの数値を持っているのか、そういうところが全く示されない。だいたいウェルズ原作の『タイムマシン』でイメージしてしまうような10万年後の人間(あるいは新生物)の安否より、自分の子供や孫やひ孫の世代にどれだけの安全が保障されるかということのほうが心配なんです。気の遠くなる未来の社会のことばかりずっと言われてもね~・・・百年とか千年は何の心配もないって事ですか???