1.《ネタバレ》 ドラマチック『風味』をかもし出しているがただ長ったらしいだけの駄アクション映画。
敵の目的が分かり難い上にジョーカーの様な『狂気』も無いただの小悪党。なのに気付けば爆弾で政府と市民を脅してシティを占拠し無法地帯化、たぶん『劇場版パトレイバ-2』っぽい事をやろうとしていると思うのだが、キャラや展開の描写がお粗末且ついい加減且つぶつ切りなので、そのシーン1つ1つに説得力が無い。
『数千人の警察官は下水道に閉じ込められる、マンホール?無いんじゃないの?』『たぶんこの監督『核融合』と『核分裂』の違いが分かっていない』『中東っぽい所に監禁されていた無一文ウェイン、一瞬でゴッサムに到着』『敵の戦力がシーンによって変わり過ぎ』等。細かい事かもしれないが、そう言った細かい所に気を使えない人間にドラマチックな映画は作れないよ。
せっかく『恐怖の対象』となったバットマンも、今作でそこら中にいる『みんなに愛されるただの英雄』に成り下がる、死んだ恋人を何年もズルズル引きずっていると思ったらロクに面識すら無い女とイチャイチャ等と監督自身が前作を冒涜する様な演出をしている。
アクションも全然大した事無い。CGは極力使わないようにしたらしいが、だったら演出や演者のアクションなどもっと気合入れないと観ていてもつまらない。
『トランスフォーマーからド派手なCGを抜いた』と言っても過言ではない。いや、もっといろいろ批判したいんだけど無駄に長かったから全然内容思い出せないんだよね。
総評
伝えたいことはなんとなく分かるが、それを短く且つ面白く且つ物語として筋を追って表現する能力が下手。
上述したパトと比較してもあちらが『目的』としていた行為を本作では『手段』としているが、じゃあ『目的』が良いかと言えば否だし、その目的を描くために余計長ったらしくなっている二重苦。
ドラマチックなアクション映画を見たければ個人的に『ウォッチメン』をお薦めします。