1.《ネタバレ》 不条理系ソリッドシチュエーションスリラーというジャンルでは、犯人若しくは首謀者の目的や犯行理由は「明かされない」または「無い」ということがある意味許されてしまうのかもしれませんが、本作のような中途半端な不条理具合ではそうはいかないのではないでしょうか?
あまりに目立ちすぎる現場。視覚的に目立つだけではなく防犯システムや監視システムが十分に配備された空間。360度に近いぐらいに脱出可能なオープンスペース。そんな場所に複数の人間を監禁できる訳もなく、暴れまわってATM殴りつけてアラーム発報しない訳もなく、どっから持って来たか判らないけれど大量に注水したって水が貯まる訳もなく、その上、次回犯行の計画の図面引かれたってねぇ… まぁ何とも冗談としか受け取れないシチュエーションでして、こりゃダメです。
ただ、流れは悪くなく、映像的には小奇麗に作り上げられてますし、不要なスプラッター要素なんかもないので、約90分の暇つぶしにはなります。「んなわけね~だろ!」とか文句言いながら楽しむのはありかも。