1.《ネタバレ》 母子のベタな情愛ものには弱くて涙腺が崩壊することもあるけれど、これは感動できず。なんで感動できないのかと考えてみたら、婆さんに好感が持てず感情移入できなかったからだと思う。嫌味で嫌われ者の典型的クソババアと、若返った娘時代のキャラがかなり違う。
婆さんは自分の息子や孫さえ良ければいい、そのためには他の者に迷惑かけようがどうでもいいというような感じ。世話になった人の店を潰して恨みを買っているし、極端な身内主義が鼻につく。いくらシングルマザーで生きるために必死だったといっても、とても好きにはなれない。
自分がどんなに苦しくても他人への思いやりを忘れずに迷惑をかけることを嫌うような、古き良き日本的母像に惹かれるので。シム・ウンギョンは愛嬌があって良かったが、婆さんへの嫌悪感が勝ってしまった。
青春写真館が突如出没するのはファンタジーだからいいとして、輸血すると元のお婆さんに戻るというルールはどうなのか。嫁が体調を壊すほど嫌っていた姑とあっさり仲直りするのも、都合がよくできすぎている。身近でリアルにこじれた嫁姑関係を知っていれば、これこそ絵空事。