1.立て籠もった犯人に囚われの身となったジャッキー・チェンとその娘、さらに人質数名。なぜ彼らが人質に選ばれたのか、そして犯人の目的は何なのか。という密室劇で、ミステリー、サスペンスの要素が強く、カンフーもほぼ封印。という新しいアプローチに取り組んだ気持ちはよくわかるんですけど・・・。通り一遍の演出、という印象で、どうも冴えないのです。過去を解き明かしていく過程が、回想シーンで説明するだけ。その回想シーンにさらに、「あわやこうなるところでした」という妄想シーンも交えてくるのが、かえってまどろっこしい。しばしば用いられるスローモーションも、いかにも「要所=スロー」という図式に乗せただけ、さっぱり効果的じゃない。
ジャッキー・チェンと娘の関係なんかも、彼の過去に関わり、この事件の真相にすらも関わるような要素であるハズなのに、何だか小さくまとめましたね。
で、結局、「死人に口なし」みたいな終わり方なんですが。ホントにコレ、額面通り受け取っていいんですか?
実に消化不良な感じの作品でした。