1.タイトルと同時に大きく表記される原作者名が、
まるで「映画」より「原作」こそ至上ですとでも言いたげで不安になる。
前後編と分けたことで、却って語りが冗長になってはいないか。
前篇だけを見る限り、まず(勿体ぶった)現代パートを配置しての
回想形式であることで既に水増し感が強い。
くどいシーンも数知れず。
「口先だけの偽善者」という台詞のフラッシュバックはご丁寧にも
三度も繰り返される。
次のショットでまた出るな、と予想していると案の定なので脱力するしかない。
車に跳ね飛ばされる少女、電車に轢かれるヒロインでインパクトを
狙ったであろうショット。これも読める。いまや定番だから。
やるな、と思っていると案の定やらかす。つまり、古臭い。
リポーター、教師らの戯画化された誇張芝居にも疲れる。