1.《ネタバレ》 そのノックは、世界の終わりを告げる音――。人里離れた静かな湖畔に建つ一軒の小さなロッジ。家族水入らずのバカンスを楽しむために貸し切りで予約を入れたゲイのカップルとその養女である幼い女の子。退屈な日常をしばし忘れ、彼らは早速バーベキューや虫取りなどバカンスを満喫するのだった。ところが2日目の朝、何の前触れもなく〝その者〟たちがドアをノックする。「信じられないかもしれないが今、世界の終末が近づいている。人類を救うためには、君たちのうち誰かを犠牲に選んでもらわなければならないんだ。明日の朝までに」――。ロッジに無理やり押し入ってきた4人の訪問者は、藪から棒にそう告げるのだった。宇宙人の啓示を受けた選ばれしものである自分たちしかこの事実を知らないという。到底信じられない家族は当然、そんな無茶な要求を拒否し、即席の武器で必死に抵抗する。だが、〝訪問者〟たちの言う通り、テレビからは巨大地震や謎のウィルス蔓延を知らせるニュースが大々的に報じられて……。果たして彼らは何者なのか?本当に世界の終末が近づいているのか?そして、家族は世界を救うために誰を犠牲に選ぶのか?奇抜なアイデアで映画を撮り続けるハリウッドの鬼才M・ナイト・シャマランが新たに挑んだのは、そんな閉ざされた空間で展開されるワンシチュエーション・スリラーでした。まぁいかにもシャマランらしいアイデア一発勝負で最後まで突っ走るお話でしたね、これ。昔からこの人の映画って当たり外れが多く、当たればそこそこ面白いけど外れたら目も当てられない酷い内容になりがち。んで、今回は……、外れの方のシャマランでした(苦笑)。ぶっちゃけこの脚本、酒でも飲みながら2時間程度で書き上げたんじゃないの?ってくらいやっつけ感が半端ない。突っ込みどころも満載だし、設定の爪も甘いし、何より肝心のアイデアも何処かで見たようなベタな代物でさっっっぱり面白くなかったです。数時間で世界中に蔓延するウィルスってどんなんやねん(笑)。だいたい主人公がゲイカップルだとか8歳の養女がアジア系の孤児だったりとかの設定もストーリー上たいして活かされておらず、昨今のポリコレ至上主義に安易に媚びてる感じがして途中からなんか腹立ってきましたわ。最後のオチも何の捻りもないそのまんまのもので思わず失笑。ま、簡単に言うと観るだけ時間の無駄の凡作でした、はい。