1.《ネタバレ》 怪我が原因で除隊を余儀なくされた元凄腕海兵隊員ジェームス。妻と子供を養うために少しずつ重ねてきた借金は膨れ上がり、もはや破産寸前まで追い詰められていた。住み慣れた家も手放さざるをえなくなり、このままでは家族は路頭に迷ってしまう。追い込まれたジェームズは、政府からの極秘の依頼を請け負う民間軍事会社の面接を受けることに。難なく採用されたものの、その任務はどれも常に危険と隣り合わせの命懸けのものだった。妻の心配を振り切り、最初の任務をこなすためドイツへと渡ったジェームズ。だが、それは後戻りできない危険な世界へと彼を引き込むのだった……。罠にハメられアメリカの情報機関から追われる羽目に陥った元海兵隊員の活躍をダイナミックに描いたエンタメ・アクション。人気俳優クリス・パインが主演を務め、昔懐かしのキーファー・サザーランドが共演しているということで今回鑑賞してみました。冒頭は良かったと思うんですよ、これ。任務中の怪我が原因で休養を余儀なくされた主人公、しかも追い打ちをかけるように療養中に使った筋肉増強剤のせいで除隊にまでなってしまう。そして、間の悪いことに彼に告げられる同僚の不慮の死……。追い詰められた彼は、最後の手段だと避けていた民間軍事会社にコンタクトをとる。ここまでの流れは緊迫感もリアリティもあって、まるで社会派映画を観ているようでした。「あれ、これってもしかして掘り出し物かも?」――。そんな僕の期待もここまででした。肝心の任務が始まってからは、これがもう見事なまでにぐずぐずに。あんなに準備して下調べも完璧にしていたはずなのに、いざ任務が始まってみるとこれがもう行き当たりばったりもいいところ。すぐに警備員に通報されて警察が駆けつけてくると結局施設は燃やしちゃうわ、森で激しい銃撃戦をやらかしちゃうわ、肉弾戦で乗り切ろうとした仲間はほとんど死んじゃうわ、これの何処が超一流の傭兵たちやねん(笑)。しかも肝心のそのアクションシーンもいまいちキレが悪く、自分はちっとも楽しめませんでした。挙句、最後に明かされる黒幕の存在も容易に読める代物のうえ、無理やりすぎて到底納得できません。余りにもグダグダ過ぎて、後半はもはや眠気と戦いながらの鑑賞となってしまいました。緊迫感あふれる冒頭部分は良かったんですけどねぇ。