3.《ネタバレ》 テキサスの荒れ果てた土地で、人肉を食する家族が、次々と人に襲い掛かるという事件が発生。4人までは行方不明(つまり殺された)、唯一そこから逃げ出し、一命をとりとめた女性が、警察に事件を話したが、一向に犯人は捕まらず、時は13年経った・・・。
13年前の惨劇で甥を殺された、デニスホッパー演じるレフティと、ラジオDJをしていた事から事件に巻き込まれてゆく女性ストレッチを中心に描かれる今回の作品は、前作よりも怖さは少ない。何故ならば、前回は「正体すら分からない犯人に襲われ逃げる恐怖」だったのが今回は「鬼畜な犯人グループに立ち向かう主人公の戦い」だからである。そしてもう1つ。前回はチェーンソーを振り回すレザーフェイスが心無く無差別に襲いかかってくる怖さがあったのに対し、今回はこの女性DJに恋をしてしまって、人間的な面が見えるからだ。2作目という事で、目が慣れてしまった我々側にも理由はあると思う。
スプラッター描写は前回は見事に無かった。チェーンソーの爆音と、襲われる人間の悲鳴中心で、恐怖を観客に想像させる雰囲気が見事だったのだが、今回も基本は同じだが、多少胴体を傷つけたりという面が見える。それでも最近のタランティーノ映画とかから見れば可愛いものだが・・・。
デニスホッパー主演だが、20分位しか出ていないのではないだろうか?ほとんどはキャロラインウィリアムス演じる女性DJの話。それに復讐も相まって助けに来るホッパーはむしろ、正義の味方チックにも感じる。FOX999セールで千円で買ったDVDだが、あの前作の荒れ果てて乾き切った、独特の映像の臭さは無い。潤ってしまったので観る側も、ある意味安心してしまうような雰囲気があった。それでも逃げまどうDJをひたすら猛ダッシュで追いかけてくる、犯人の1人は怖い。精神的な「うわっ嫌だなっ」って見せ方をしたのは、さすがトビーフーパーだとは思った。