1.《ネタバレ》 すごいシリアスな話のはずなのになんか半コメディ調で作られてるのがオレ的にいまいち受け入れられませんでした。そのせいで、笑いにくいし感動もしにくい苦笑い的作品としか感じられませんでした。
「ライフ・アクアティック」というタイトルとジャケットの潜水艇の写真が期待感をあおるのですが、いざ蓋を開けてみれば中身はそれほどエキサイティングでもサイエンティックでもなく(設定がドキュメント映画をつくる一行ってのもイマイチ)、またジャケットの潜水艇もラストのほうで5分ほどしか観ることが出来ず、潜水艇で色んな生物を見ながら楽しめる映画だと思って観たオレはかなり裏切られた気分です。途中から海賊とドンパチ始まるし、銃撃戦なんか誰も期待してなかったんだけどなあ。
「ライフ・アクアティック(海上生活)」ってタイトルですけど、そんなのは名ばかりの陸上でも起こりうる人間ドラマをただ海上でやったに過ぎないですね。妊婦のレポーターも、真偽のはっきりしない息子とかも、どれも「ライフ・アクアティック」とは無縁の設定としか思えなかっただけに、お世辞にもいい評価は出せません。
しかし、1人だけこの映画でいい味を出していたキャラを挙げろと言われればオレはクラウスを推します。彼がこの映画において一番人情味があるように感じられたことが大きな理由です。他のキャラはイマイチ役柄との一体感が感じられなかったので。もちろん大なり小なり良かった俳優もたくさんいますが、この映画においてはクラウス役の彼が一番良かったと思います。