1.《ネタバレ》 続編というよりはリメイクに近い印象を受けました。
1で印象的だった「髪型を同じにしてルームメイトとの同一化を図ろうとする女性」というシークエンスなども、ほぼそのまま再現されていますね。
ただ、長い黒髪を短い茶髪に変えた前作に比べると、今回は髪色を変えた程度の変化に思えて、インパクトは弱かったように感じられます。
「良い子」だと思っていたルームメイトが、卑猥な店で働いているのを見かけて衝撃を受けるシーンなども、今作の女優さんに関しては失礼ながら「そういう店で働いていても驚かないタイプ」という印象を受けたので、意外性という点では不利かと。
序盤は前作とは違う展開だっただけに、新しいストーリーを見せてくれるかと期待していたところだったので、中盤以降は「結局、同じ話になるのかよ!」という落胆を感じてしまった……というのが、正直なところですね。
2から先に観ていれば印象も変わったかも知れませんが、この辺は後発の作品の辛いところ。
結末に関しても大体同じなのですが、彼氏が生き残っているのでハッピーエンド色が強まっている一方、ヒロインは死んだルームメイトに憑りつかれているような描写もあり、一概に後味が良いとは言い切れないものがありました。
相手を殺して一緒に死ぬ事が愛情表現であった彼女に対し、ヒロインは殺すだけで自分も死んであげる事は出来なかったという形で「彼女の愛には応えられない」という事を示した点に関しては、中々味わい深くて好みです。
最後にヒロインが見せた笑顔は、過去を吹っ切ろうという決意の表れにも、殺したルームメイトと同化するのを受け入れたようにも思えましたね。
それまでは予定調和な展開ばかりだった中で、初めて「この後どうなるの?」と身を乗り出した途端に、スタッフロールが始まってしまうというオチ。
何とも残酷な映画でした。