1.《ネタバレ》 DVDジャケットがインパクト大。美しい岡田茉莉子が暗闇からにらみつけるような絵。ワタシ、昔の美人の女優さんを見ても、「ああ、お人形さんみたいだなあ」としか思わない、ありがたみのないヤツなのですが、本作の岡田さんは美しいと思いました。キャットウオークをウエディングドレス着て降りてくるシーン。すばらしい。笠智衆が田舎出身ののんびりはしているが、やり手の刑事をしているのも、なんか珍しくってお得感はある。でも、お話としてはどうなのか。ものの弾みとは言え、人が死ぬ場面から逃げた水原秋子が腹を決めて生きていくのではなく、なぜか野球選手と田舎で暮らそうとする。「顔」っていう大胆なタイトルが効いているとも思えない。冒頭、列車からまろび出る飯島や、塔から落とされる石岡(妄想)の処理など、妙な味はあるのだけれど、見終わった後、何だったんだろうという感じ。共感得られないと思いますが、ワタシのにとっては「死刑台のエレベーター」みたいな作品でした。