3.《ネタバレ》 かなり前にオリジナルを観ました。何が違うかというとお父さんのキャラが全く違うように思うし、オリジナルは確か毎年帰省していた子供たちがその年だけひとりも帰ってこないという異変がきっかけだったと記憶してます。マストロヤンニのお父さんはまさに牛乳瓶の底といった具合の眼鏡をしていた。
デ・ニーロのお父さんはちょっと重いし個性がこれといって感じられないのね。デ・ニーロだけじゃなくサム・ロックウェルも俳優の持ち味、個性が全く感じられず肩透かしをくらった感じです。もっとはじけてほしかったです。
名優ロバート・デ・ニーロですから武骨で頭が硬い、しかしどこか憎めない愛嬌と愛情を感じる人物を見事に演じられるはずなのになんでこうなったんだろうとびっくりした。電車の窓から見える景色を「何が見える?」と相席になった人にけっこうしつこく答えさせるところでどういうタイプかわかるんですが、このお父さんの人物、描き方が成長した子どもたちが避けるのもしょうがないと思えるようにする必要はないと思います。
映画自体もほろ苦いヒューマン・コメディにはなっていないし、ロード・ムービーとしての映像美も見られない。
何が一番嫌だったかというと、麻薬絡みにしたところです。過剰摂取で死んだのと孤独や挫折感に耐えられずとではこれまた話が違ってくるのよ、リメイクなりの良さを感じるところがこれといってないのがとても残念です。
まあ、オリジナルは監督がイタリアの巨匠トルナトーレなので仕方ないかな。