9.《ネタバレ》 んー。。。。。
今回は何となく釈然としませんね。。。。
色々な方がココに書いている通り、息子を殺された父親が
今回は復讐に来るという筋立てにするのならば
もう少し、殺しに来る側の理不尽なバックボーンを明確にしないと
主人公に感情移入出来なくなる。
或いはです。
逆に「主人公側のやり過ぎで一方的な正義」で「危険に晒される家族」
この部分をもっとクローズアップし
更にアルメニアという、オスマン帝国(現トルコ共和国&ムスリム)からの
長年の迫害の歴史、特に近代における強制移住や計画的なジェノサイド
つまり、「アルメニアの悪党がなに故、こんな悪党なのか???」
この辺りにもっと光を当てた筋立てにしても良かった気もします。
せっかく、舞台をイスタンブ-ルにしたんですから。
逆に言うと今回、リュック・ベッソン監督は
暗にそういう「理不尽なアメリカ」を、本作品で描きたかったんでしょうか?
どうも、何となく暗にそれを意識させるオマージュ
例えば、未開地然とした土くれだらけのアルメニアで埋葬される死体
そして復讐を誓う父親。
それと対照的に平和で明るい物質文明に囲まれ
極貧のアルメニアの面々と比べ、取るに足らない悩みで涙する元妻
ボーイフレンドと宜しくやっている娘、野暮な横槍を入れる主人公
余りに落差があり過ぎます。これは意図的なんでしょうかね??
もし、意図的であるとするならば
本作の意図する所はアメリカ批判ですよ。
でもアクション主体なのでそうは出来ない???
どうも、その辺り、作っている方に迷いが有るというか
迷いが有るがゆえに、イマ1つ前作と比べ、キレが無くなってしまい
作品としての完成度が下がってしまっている気がします。
ともあれ、ちょっと残念でしたね。
おっと!!!監督がピエール・モレルじゃないんですね。。。
なるほど、これで腑に落ちました。