1.ついに日本軍との大決戦がはじまる第2部ですが、アクションはとにかく凄いことになっています。物量で劣るセデック族は、地の利と持ち前の敏捷性を活かしたゲリラ戦で日本軍に対抗するのですが、彼らの流れるようなアクションの数々には圧倒されました。特に、断崖絶壁に日本軍を誘い込み、身動きがとれなくなったところで一網打尽にするという前半の見せ場は壮絶そのものであり、非常に危険な撮影を敢行したことが画面越しにも伝わってきます。また、クライマックスの白兵戦もハリウッドレベルの迫力であり、台湾映画史上最高額の製作費は画面にきっちりと反映されています。。。
ただし、話の整理がきちんとできていないので、映画としてはイマイチでした。反乱部族は2手に分かれ、彼らの妻子は別に移動。さらには体制側についたセデック族も現れ、複数の集団が入り乱れるややこしい話に突入するのですが、戦況の動きが丁寧に説明されないため、誰が何をやっているのかが分かりづらくなっています。感動的な音楽をバックにあるキャラクターが壮絶な死を遂げても、それが一体誰なのかが分からないということが何度もあり、ドラマが盛り上がるほどにこちらのテンションが下がるという悪循環が発生しています。台湾の人たちにとっては、今更個々のキャラクターを説明する必要もない程有名な事件なのかもしれませんが、外国人にとっては少々厳しい内容でした。