1.アマゾンプライムで配信されていたので視聴。
音楽もナレーションも説明の字幕もなく、果ては人間すら登場しない。
固定カメラでかつての人の営みがあり、やがて廃れていった建造物を切り取る。
置き去りにされ、朽ちていく建造物はあまりにも寂しげであり、かつ詩的で退廃的な美しさを醸し出す。
音楽の代わりに雨の音、風の音、波の音、動物の鳴き声が音響の要として大きく際立つ。
伝えたいメッセージがあるわけでもない。
ただ、そこに何があったのか想像をかきたてる。
原発事故で時が止まったままの福島の帰還困難区域もそう。
確実に眠気に誘われる映画かもしれないが、
映画を見る体力も残ってないときでも気軽に見れる映画でもある。
そのまま彷徨い、力尽きるまでフレームの中で旅してみたい。