1.《ネタバレ》 ハンガリーの映画ってなかなか見る機会ないので鑑賞。
遺体写真家という職業がまず興味深いです。昔のヨーロッパでそういうのが多く撮られていて、
昔は死が身近にあったので若くして亡くなる人も多く、まるで生きてるかのように写真にとって残すという需要があったそうな。
本作はそういうのを題材にしていて、舞台背景も戦争とスペイン風邪で多くの犠牲者が出る時代。
地面も凍っていて埋葬も出来ないという状況で、この怪奇村の色彩の乏しい寒々しい画面が実に雰囲気出てます。
ただ、そういうしっとりした題材とは裏腹に、ありとあらゆる怪奇現象が次々に起こるのですがこれが結構堂々たるものでして、
悪霊さんたちがあまりにアグレッシブすぎて(笑)、日本人の感覚的には逆に怖くなくなるのですよね。
ご遺体の集合写真シーンまではまあ良いとしても、終盤は人がどんどん宙に浮いて飛ばされます。
家は沈み、燃え、水没します。臨死体験中のヴィジュアルはクオリティ高くて良かったです。
悪霊たちは何がしたかったのか、これで解決してるのか、なんだかよくわかりません。
不幸な時代で亡くなった人たちの未練が集まってああなった、ということなのでしょうか?
にしても、なんで写真家が陰陽師みたいな仕事を任されなあかんのかは疑問ですが。