1.《ネタバレ》 エンタメには様々なジャンルがあり、中でも日々の疲れやストレスを忘れさせてくれるような作品は多くの人達に好まれる傾向にある。つまりそれがどんなに大げさな作り話であっても、この世界に必要とされているということ。それはもう何百年も前から続いているわけで、この映画はその重要性を改めて感じさせてくれた。劇中内で「侍として辛い日々があっても、どれほど「八犬伝」の正義に勇気づけられたことか」という台詞があるように、「実の世界」に生きる私たちにとって「虚の世界」は一つの道標となることもある。この映画のテーマは本当に素晴らしいと思います。
ただ全体的にやっぱり長いと感じてしまうし、病=悪と捉えてしまうのは昔だから仕方がないだけでは少々腑に落ちなかったです。それと「八犬伝」パートのチープさはもう少しなんとかならなかったものかとも...はい。
お路役の黒木華さんの立ち振る舞いや作法は本当に見事で美しい。特に代筆を願い出るシーンは美の極みでした。
実生活でどんなに善い行いをしても必ずしも報われるとは限らない。ならば善き行いなんてしなくても・・・て陥りやすい世の中ではありますが、それでも私は最低限できる善き行いはしていこうと思ってます。この映画を観て改めてそう考えさせられました。
あ、でも点数は・・・(^_^;)