2.《ネタバレ》 名作武侠映画のリメイクは何故かハチャメチャなものが多い気がしますが、やはり本作も例外ではなかったですね。
主要人物の四人はオリジナルのイメージをそのまま受け継いだ感じで良かったですが、龍門宿の駆け引きの面子が善悪ハッキリするような風貌のお方ばかりで緊迫感に欠けル気がします。
せっかくラウ・シュンやローレンス・ウンという性格俳優がいるのだから、一見敵か味方か分からないようにしても良かったのでは?
何よりマギー・チャン演じる宿主の“実は反乱分子の一人”というオリジナルの設定を、せっかく仲裁的立場の盗賊に変更したのに、ただただ画面を右往左往するばかりであまり生かせていないのが残念。
彼女の使い方次第で幾らでも話に深みを持たせる事は出来ただろうし、駆け引きも中途半端なところで終わってアクションに移ってしまうので、もう少し盛り上げてもらいたかったです。
アクションの方もチン・シウトンらしく豪快なのはいいけど、気迫溢れる戦いというより舞踊みたいでイマイチ血湧き肉踊らないしなぁ…。
悪役のドニーは三人を相手取って苦戦に追いやるからには相当強いのかと思いきや、地味~な顔の料理人にあっさりやられているし、ヤウ・モーインの強い側近二人も兵にやられていつの間にか退場していたり、強さの度合いもなんかチグハグ。
厳しい事を言ってしまいましたが、オリジナルよりも傑作に成り得る可能性を持った作品なだけに残念。