5.《ネタバレ》 シュールなブラックコメディ系アクション。どちらかと言えばコメディ寄りです。テンポとリズムが大変良く、歯切れの良さは今作の最大の長所ですが、逆に言えばそれ以外の長所がほとんど見当たりません。もう一つの見所としては、マーク・ウォルバーグ演じるメル・スマイリー。メルのキャラは最高です。また、彼の声が抜群に良いんです。主人公が殺し屋ながらも、素直に応援したくなるタイプっていうのは重要です。
今作は冒頭15分くらいの、メルたち殺し屋チームの仕事ぶりを閲覧できるシークエンスが一番面白いです。それ以降はコメディに徹します。
コメディは大きく2パターンあると思います。ストーリー性が強いものの中に、スパイス程度にコメディがブレンドされるパターン。コメディそのものが主流になるパターン。後者はハチャメチャ、支離滅裂になりやすいのが特徴。今作はどちらかと言えば後者より。あまり私が好きではないタイプです。
メル以外のキャラはどいつもこいつも奇人変人ぞろいで、シスコなんてクズすぎて最早笑えません。ぎりぎりセーフなのは、組織のボスの『パリス』と、誘拐された娘くらいでしょうか。あとはいかにもコメディやってますって感じで、見ていて辟易します。
劇中ちょっと期待してしまった、お父さんの酒癖の悪さがどう爆発するのかっていうのも思いのほか不発に終わり期待はずれ。やはり最初くらいしか見所がないんです。それにラスト、結局メルは組織に身の潔白を証明できたのかどうかわからないまま終わっちゃうので、変な残尿感が残ります。シスコに殺されるガンプやビデオ屋が可哀想すぎるのもちょっとマイナスです。
残念ながら僕の中ではビッグ・ヒットしませんでした。