2.映画監督のアレクサンドロスは父親役の老人を探していた。ラベンダー売りの老人を見つけ、港まで追いかけたところで、突如劇中劇がはじまる。老人が船から降りてきて32年ぶりの父子の再会を果たし、母親に会わせる。二人はかつて住んでいた村へ行き、二人だけの暮らしをする。しかし、父親は政治犯罪により国外退去を迫られ、イカダに乗せられ海を彷徨う。母親も一緒に乗り込む。
ラストシーンがとても美しかった。イカダに乗った二人が寄り添う姿が。
劇中劇と現実のシーンとが交錯しながらストーリーは進む。過剰な説明をすることなく、ロングショットと長回しで展開させる技量はものすごい。