1.《ネタバレ》 初見、原作未読。リチャード・フライシャー監督による児童文学の実写化作品。童話としては超一流のスタッフ・キャストを起用した贅沢極まりないもの。
「わが命つきるとも」のエピローグが浮かんだイングランド王室が舞台であり、主人公エドワード6世が父であるヘンリー8世からどのような帝王学を施されたのか描かれておらず、トムと入れ替わった後に「私は王だ」とひたすらに連呼するだけなのに白けてしまう。ジョージ・C・スコットをはじめ名優達は存在感たっぷりなものの誰にも惹かれなく残念。トムの目を通して民の事など頭の隅にもない王室の有り様が印象深い。架空の国の物語であれば素直に楽しめた気がする惜しい一品。