1.《ネタバレ》 オープニングの劇中劇が終わったところからの超長回しはインパクト絶大!
前半、旅に出るたびに(ダジャレではありません)再び戻ってきてしまうくだりは面白かったのですが、後半以降がやや失速気味。
最初、道を歩いている時に少年の車に乗せてもらってカッ飛ばすシーンのアクションは必見で、カーアクションは一部映像の合成があったもののそれでも十分に見ごたえのあるシーンでしたし、またバスの中のハチャメチャ振りも実にコミカルに撮れていたりする抜かりのなさは、流石スタージェスと言ったところです。
後半の5ドル紙幣を配って歩く辺りからが少々落差が出てしまっていて、特に気になってしまったのが、教会でディズニーのコメディアニメで大笑いする観客→「世界に幸せをもたらすのはやはりコメディなのだ!」の流れ。ちょっと安直でストレートすぎる風に思えましたし、更に詰めると、サリヴァンを襲った浮浪者が靴を含めて自分の着ているものと交換した描写がなかったのも良くなかったと思います。
よく考えると、冒頭の映画は何故コメディ映画じゃなかったんだろうとか、最初に向かうのがスラム街ではなく何故農家で仕事を手伝っていたんだろうとか、色々と疑問が湧いてきてしまったりして、粗さあり落差ありで少々勿体ない作品のような気がしました。